労働者の3人に1人を占める「派遣社員」 嫌われない職場づくりとは?
産前産後休業をとっている途中の出産前に派遣社員(11ヶ月)の契約期間が満了するような
場合、派遣元企業としてはどうすればいいのか?
まず基本的なことから整理することにします。
労働基準法では、 産前産後休業期間中及びその後30日間は、
解雇することができない。
男女雇用機会均等法では
妊娠又は出産したこと、産前産後休業又は育児休業等の申出をしたこ
と又は取得したこと等を理由として、解雇その他不利益な取扱いをす
ることは、法律で禁止されています。
派遣先との契約はなくても直接雇用という形で契約することは可能
派遣元は、産前産後休業中は社会保険料の負担がある
派遣元としては派遣先との契約がないのだから仕方がないというが
これが不利益な取り扱いになる可能性がある
派遣先企業は、派遣として復帰する約束をできないといわれている
派遣元の企業に法律的な話をするのは簡単で理解してもらえるように
話す必要があります。しかし、派遣会社は営利企業であり
大手企業でない限り、厳しいという現実は理解はしないといけない。
役所と同じようなことを話していては、派遣会社に社会保険労務士の
意味がないといわれてしまう。
大事なのは、派遣元の希望を聞き、派遣社員の立場も
考えて、提案を出すこと。
もちろん出産手当金の要件もしっかり理解しておくことも大切。
要するに資格喪失後の給付のことです。
以上のことをふまえて、回答をしないといけないのですが、難しい事例でも
あります。
派遣社員の希望どおりに育児休業までとらせてあげることができれば
問題になりません。
以上を整理して適切なアドバイスをしてあげることが社会保険労務士
の役割であって、役所の伝言をするようなことでは意味がありません。
同じ社会保険労務士でもいろいろな考え方がありますが、深く掘り下げて
さまざまな視点から物事を考える習慣をつけないといけないと思った
事案でもありました。
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社会保険労務士 庄司英尚