高年齢雇用継続給付とは？　雇用保険の実務

2010年12月4日公開 / 2014年7月31日更新

テーマ：雇用保険

コラムカテゴリ：ビジネス

コラムキーワード：雇用保険　手続き、退職　手続き

本日は、高年齢雇用継続給付制度について、ちょうど仕事で関わったので、そもそものこの制度の目的と制度の概要や支給要件などを確認しておきたいと思います。

■高年齢雇用継続給付制度とは

高年齢雇用継続給付とは、60歳まで働いてきた人が、60歳以降に賃金が75％未満になってしまったときに雇用保険から給付金が支給されるというものです。

給付金は、60歳から65歳未満において、毎月要件に合う月に、賃金の最大15％（61％未満に低下の場合）が支給されますが、1ヶ月だけでなくずっと続くのでトータルでは、大きな金額になります。

さて高年齢雇用継続給付には、「高年齢雇用継続基本給付金」と「高年齢再就職給付金」という2つがあります。
雇用保険の基本手当を受給しない者に支給する「高年齢雇用継続基本給付金」のほうが実務上関係してくることが多いのでこちらを押さえておきましょう。

例えば60歳の定年退職当時、月収40万円だった人が、再雇用後は18万円となった場合、61％以上の下落ですので18万円の15％、約2万7千円が雇用保険から毎月支給されることになります。

もちろん、この給付を受けてしまうと、厚生年金の支給額が調整されることもあるのですが、そのあたりを上手に設計するには、事前の準備とかなり専門的な知識が必要です。

仕事をしている人が60歳以降にもらう在職老齢年金も複雑ですが、知らないと損することがたくさんあるので、50代後半の従業員がいる会社は、きちんと計画をたてて早めのタイミングで社会保険労務士に相談すると良いと思います。

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