社会保険労務士の選び方は、各企業でさまざまです。
社会保険労務士の選び方についてその1、その2と2回にわたって書きましたが、今回はその3としてお送りします。
社会保険労務士を選ぶ際には、開業登録した時期と開業前の仕事内容や所属していた会社等は重視する人は、一般的に多いといえます。
そこで確認すべきこととして、まず開業登録した年は重要になってきます。個人(または法人)として事業を続けてきた年数というのは、参考になると思います。
平成2年開業といえば、開業して20年ですし、平成20年開業と言えば、開業して2年そこそこということです。
プロフィールなどに社会保険労務士の開業年は、書いておらず、試験合格した年(結構前の場合)を書いている人もいますのでそのあたりは、はっきり確認すべきところです。
社会保険労務士事務所に雇われていて、「大手企業を複数担当していて任されていました」という人がいますが、企業は結局は事務所と契約しているのであって、このような過去の勤務先の実績をあまり強く言う人は、私の経験からすると信用できません。すなわち雇われたサラリーマンで仕事をするのと一事業主として仕事をするということはまったく違うことで、責任も信用も雲泥の差があります。
また同じようにこれまで通算〇〇〇社の顧問を担当などという人もいますが、サラリーマン時代の経験を含めて誇張するのはあまり印象はよくないと思いますので、そのあたりも注意深く見ると判断の材料にはなると思います。
さて、開業前にどのような社会人経験を積んでいるかは、ヒトに関わる専門家ですので特に重要になってきますし、そのキャリアは特に気にするところです。
人事部や総務部出身の人、営業職出身、大手アウトソーシング会社出身、社会保険労務士事務所出身、税理士事務所出身などいろいろいますが、どういうキャリアがいいという正しい答えはありません。
また会社規模では、大企業、中堅、中小零細企業とわけられますし、業種でいえば、銀行や生損保など金融出身の人、メーカー出身、商社、サービス、公務員などという区分もありますが、これもどの規模や業種がいいということもありません。
大きな会社での勤務経験があるからといっても、大きな会社ほど仕事が細分化されているので意外とキャリアが積めていない可能性もあります。(人事部長ぐらいになると別です)
私は、中小企業の現場のことをよく知っている人のほうが良いのではないかと思っています。法律論だけはすまないことも多く、柔軟性が求められる仕事でもあるのでそのあたりの対応力なども重要になると思います。
いずれにしてもプロフィールなどについては、よくわからない人は本人に確認したほうがいいと思います。大事なのは、やはりコミュニケーション能力であって、経歴について口頭で質問してその受け答えを聞いているだけで、何となくみえてくるものもあるのではないかと思います。
関連コラム 社会保険労務士の選び方 その1
http://mbp-japan.com/tokyo/iwave/column/1116
関連コラム 社会保険労務士の選び方 その2
http://mbp-japan.com/tokyo/iwave/column/1142