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【衝撃の事実】高血圧は「病気」ではない?脳があなたを守るために仕組んだ「生存戦略」の正体

安部元隆

安部元隆

テーマ:健康習慣


こんにちは、GENRYUです(^^)
今回は日常生活する上で気になっている「血圧」の話を深堀っていきたいと思います。
何となく「血圧は高くなるとやばい」...
そう感じている方が多いと思いますが、
なぜ、血圧が高いといけないのか?
これをハッキリ説明出来るわけではないと思います。
おおよそ、血圧が高くなると
「血圧が高めですね。塩分を控えて、運動してください」
このように医師から判で押したようにこう言われ、憂鬱な気分になっている
人は多いと思います。
そして、言われた通りに味噌汁を減らし、嫌いなウォーキングを始めてみるものの、
次の検診で数値がほとんど変わっていないことに絶望する……。
そんな経験をされている方もいらっしゃると思います。
多くの人が血圧について誤解していることがあります。
それは、「高血圧=血管が汚れて詰まっている状態」という
単純なイメージだけで捉えていることです。
もちろん、それも一面では真実ですが、それだけでは説明がつかないことが多すぎます。
なぜ、痩せているのに血圧が高い人がいるのでしょうか?
なぜ、塩分を控えているのに下がらないのでしょうか?
なぜ、緊張すると一気に数値が跳ね上がるのでしょうか?
今日は、運動指導と脳神経科学の専門家として、血圧の常識を
少しひっくり返してみたいと思います。
この話を読み終える頃には、あなたは高血圧というものを全く新しい視点、
「脳と神経の視点」で見ることになるでしょう。
それは、恐怖の対象ではなく、コントロール可能な身体のシステムへと変わるはずです。
では、早速やっていきましょう。



第1章:そもそも「血圧」とは何か?(ホースと蛇口の法則)
まず、基本中の基本に立ち返りましょう。血圧とは何でしょうか?
難しく考える必要はありません。庭の水やりで使う「ゴムホース」をイメージしてください。
1. ポンプ(心臓):水を送り出す蛇口です。
2. ホース(血管):水が通る管です。
3. 水(血液):中を流れる液体です。

血圧とは、この「ホースの内壁を押す水の勢い」のことです。
では、どうすればホースの水圧(血圧)は上がるでしょうか?
答えは2つしかありません。

* パターンA:蛇口を全開にする(心拍出量の増加)**
心臓がバクバクと激しく動き、大量の血液を送り出せば、当然圧力は上がります。
  運動中や興奮している時がこれです。
* パターンB:ホースの先を指で潰して細くする(血管抵抗の増大)**
水の量は同じでも、通り道を狭くすれば、勢い(圧力)は猛烈に強くなります。
実は、多くの慢性的な高血圧の原因はこちらです。
私たちが病院で測る「上の血圧(収縮期血圧)」は心臓がギュッと縮んで
血液を送り出した瞬間の最大圧力、「下の血圧(拡張期血圧)」は
心臓が広がって血液を溜め込んでいる時の残存圧力です。
問題はここからです。
なぜ、あなたの体はわざわざホースを指で潰すように、
血管を狭くしてまで圧力を上げようとするのでしょうか?



第2章:高血圧は「脳のわがまま」から始まる
私たちは高血圧を「体の故障」だと思いがちです。
しかし、脳神経科学の視点から見ると、実は全く逆のことが起きています。
「高血圧は、脳があなたを生かすために実行している成功した適応反応」なのです。
どういうことか説明していきますね。
人間の体の中で、最も酸素と栄養を必要とし、かつ「わがまま」な臓器はどこでしょうか?
それは「脳」です。脳は体重のわずか2%しかありませんが、
体全体の酸素の20〜25%を消費します。
そして脳は、酸素不足に対して極めて脆弱です。
数分間血流が止まるだけで、脳細胞は死滅し始めます。
つまり、脳にとっての最優先事項は「どんな手を使ってでも、自分(脳)まで
血液を汲み上げさせること」なんです。

ここで重力の問題を考えてみてください。
心臓から脳までは、重力に逆らって血液を押し上げる必要があります。
もし、あなたが以下のような状態だったらどうなるでしょうか?
* ストレスで血液がドロドロになっている。
* 運動不足で血管の弾力性がなくなり、硬くなっている。
* 首や肩の筋肉がガチガチに固まって、血管を圧迫している。
このような悪条件の中で、今まで通りの弱い圧力で血液を送り出していたら、
脳には十分な酸素が届きません。
脳は酸欠の危機を感じます。
そこで、脳の指令塔(脳幹)は心臓と血管に緊急命令を下します。
「圧力を上げろ! ホースを締めろ! 何としても上(脳)まで血液を届けろ!」
これが高血圧の正体の一つです。
つまり、血圧が上がっているのは、「今のあなたの体の状態(硬さ、ストレス、血流の悪さ)で
脳を守るためには、それだけの圧力が必要だから」なのです。
医師が「原因不明(本態性高血圧)」と言うものの多くは、
この「脳が必要に迫られて設定値を上げている状態」と言い換えることができます。



第3章:サイレントキラーの真実「なぜ高いといけないのか?」
「脳を守るためなら、高いままでいいじゃないか」
そう思うかもしれません。しかし、ここには大きな代償があります。
再びゴムホースを想像してください。
常にパンパンに圧力がかかった状態で使い続けるとどうなるでしょうか?
ゴムは伸びきって弾力を失い、内側には細かい傷がつきます。
血管でも同じことが起きます。
血流が激しい勢いで血管内壁にぶつかり続けると、血管の内側(内皮細胞)に傷がつきます。
人間の体は優秀なので、その傷を修復しようとして「絆創膏」を貼ります。
この絆創膏の材料が、コレステロールやカルシウムです。
1. 高圧で傷がつく。
2. 絆創膏(プラーク)で補修する。
3. 壁が分厚くなり、通り道がさらに狭くなる。
4. 狭くなったから、脳は「もっと圧力を上げろ!」と命令する。
5. さらに圧力が上がり、傷が増える……。

これが「動脈硬化」の悪循環です。
そして、ある日限界を超えた時、脳の血管が破れれば脳出血、詰まれば脳梗塞、心臓の血管が詰まれば心筋梗塞となります。また、常に高圧ろ過を強いられる腎臓はボロボロになり、繊細な血管が集まる目の網膜もダメージを受けます。
高血圧が「サイレントキラー(静かなる殺し屋)」と呼ばれるのは、
血管が悲鳴を上げている音が、破裂するその瞬間まで私たちには聞こえないからです。



第4章:狂ってしまった「設定温度」
さて、ここで一つの疑問が浮かびます。
「一時的なストレスや運動不足が解消されれば、血圧は元に戻るはずではないか?」
残念ながら、そう簡単にはいきません。
ここに「脳の可塑性(かそせい)」という厄介な性質が関わってきます。
私たちの体には、首の動脈などに「圧受容器(あつじゅようき)」というセンサーがあります。
これは血圧を監視するメーターのようなものです。
通常、血圧が上がると、このセンサーが脳に「高すぎるから下げて」と信号を送ります。
しかし、何ヶ月、何年もの間、高血圧の状態が続くとどうなるでしょうか?
センサーと脳はこう学習してしまうのです。
「ああ、今はこれくらいの高い圧力が『普通(デフォルト)』なんだな」
エアコンの設定温度が変わってしまったようなものです。
一度「高血圧が普通」と脳が設定を書き換えてしまうと、
たとえ少しリラックスしたり塩分を控えたりしても、
脳は慌てて「おい、圧力が下がってるぞ!危険だ!元(高血圧)に戻せ!」と
指令を出してしまいます。
これが、生活習慣を少し変えたくらいでは血圧がなかなか下がらない理由です。
脳が、高血圧を維持しようと必死になっているのです。



第5章:薬は「対症療法」、必要なのは「再教育」
現在、病院で処方される降圧剤の多くは、以下のような働きをします。
* 強制的に血管を広げる。
* 心臓の拍動を強制的に抑える。
* 血液中の水分を尿として出して、血液量を減らす。
これらは確かに数値を下げ、血管破裂のリスクを回避するためには非常に重要で、
命を守るものです。
しかし、これらはあくまで「結果」に対するアプローチであり、
「なぜ脳が圧力を上げたがっているのか?」という根本原因(脳の勘違いや不安)を
解決しているわけではありません。
だからこそ、薬を飲み続けなければならないのです。
では、私たちはどうすればいいのでしょうか?
根本的に血圧の問題を解決するには、薬で無理やり下げるだけでなく、
「脳の神経システム」そのものに働きかけ、「もうそんなに頑張って
圧力を上げなくても大丈夫だよ」と教えてあげる(再教育する)必要があります。
「設定温度」を正常に戻すのです。
そんなことが可能なのでしょうか?
答えは「YES」です。
しかも、何時間も走り込んだり、厳しい食事制限だけで戦う必要はありません。
脳神経のメカニズムを逆手に取った、非常に効率的な「ハッキング」のような手法が存在します。



第6章:脳の設定を書き換える「3つの鍵」
僕は、最新の研究とバイオメカニクスの知見に基づき、
薬物を使わずに脳の「血圧設定」をリセットする3つの強力なアプローチを推奨しています。
これらは、単なる運動ではありません。脳神経系への直接的なアプローチです。
1. 吸気筋トレーニング(IMST)
たった5分の呼吸トレーニングで、血管の柔軟性を取り戻し、
薬剤と同等の降圧効果を引き出す最強のメソッド。
2. 等尺性運動(アイソメトリックス)
「握る」という動作を通じて脳の反射システム(圧反射)を刺激し、
血圧を下げるスイッチを強制的にオンにする方法。
3. スローペース呼吸法
特定の呼吸リズムによって自律神経のバランスを整え、脳の警戒モードを解除する方法。
これらは、膝が痛くて走れない人でも、忙しくてジムに通えない人でも実践可能です。
なぜなら、ターゲットは筋肉ではなく「脳と神経」だからです。
次回の記事では、これらの3つの具体的な方法、回数、強度設定について、
誰でも今日から実践できるように完全解説します。
「血圧は、自分でコントロールできる」
その感覚を取り戻す旅を、一緒に始めましょう。
次回のコラムも楽しみにしておいてくださいね(๑•̀ㅂ•́)و✧
それではまた、次回のコラムでお会いしましょう(*^^*)

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安部元隆
専門家

安部元隆(理学療法士)

GENRYU式 綜合整体

科学的根拠に基づいた知見と臨床経験から得られた知見を組合せ「根本原因を探し、戻りが少ない治療法」『GENRYUメソッド』を提供しています。問題点をキチンと細分化して捉え、1つ1つその問題を解決します。

安部元隆プロは大分朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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