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井上博文

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井上博文(いのうえひろふみ) / 塾講師

株式会社コムニタス

コラム

第4回公認心理師試験振り返り問16~

2021年10月5日

テーマ:公認心理師試験対策

コラムカテゴリ:スクール・習い事

前回の続きです。


問16脳損傷者に対する神経心理学的アセスメントで使用される検査の説明として、最も適切なものを1つ選べ。
①HDS-Rの成績が低下している場合、遂行機能障害が疑われる。
②RBMTは、手続記憶の障害を検討するために用いられる。
③SLTAには、非言語性の認知検査も含まれる。
④WAIS-Ⅳの数唱の成績は、注意障害の程度を知る助けになる。
⑤WCSTは、失認症を評価する検査である。
これは完全に知識問題です。HDS-Rはブループリントにもありますが、結局違います。私の知識では無理でしたが、調べると④のようです。こういう問題が勝負の分かれ目なのだろうと思います。勉強をしておけば取れる問題です。自分でも問題を作ってみるのが良いでしょう。


問17H.S. Sullivanの「関与しながらの観察」を深めていくために必要なことについて、最も適切なものを1つ選べ。
①自分の中立的な立ち位置が揺れ動かないよう努めること
②自分のその場での言動と関係付けてクライエントの反応を捉えること
③自分の主観に現れてくるイメージをもとにしてクライエント理解を進めること
④観察の精度を高める道具として、標準化された検査の導入を積極的に進めること
⑤これまでのやりとりの流れから切り離して、今ここのクライエントの感情を理解すること

なぜサリバンがこんなによくでるのかはわかりませんが、ブループリントにもありますし、過去にも出題されています。かなり重視されているのは間違いありませんし、第5回試験を受ける人は必須です。こちらも参照してください。ここでは②でしょう。ポイントは「深めていく」だと思います。今までより少し難しい問題です。

問18心理療法における「負の相補性」の説明として、最も適切なものを1つ選べ。
①セラピストとクライエントが、お互いに過去の誰かに関する感情を相手に向けること
②セラピストの働きかけに対して、クライエントがその方針に無意識に逆らおうとすること
③セラピストが言葉で肯定的なことを言いながら態度が否定的なとき、クライエントが混乱を示すこと
④セラピストが問題の言語化を試み続ける中で、クライエントが行動によって問題を表現しようとすること
⑤クライエントが敵意を含んだ攻撃的な発言をしてくるのに対して、セラピストが同じ敵意を含んだ発言で応じること

この「負の相補性」もブループリントにそのまま出ています。
15 心理に関する支援(相談、助言、指導その他の援助)(5)心理療法及びカウンセリングの適用の限界の小項目にあります。よく言われるのは「失敗カウンセリング」の事例です。必携テキストには「セラピストとクライエントが互いに怒りと敵意を増幅させてしまうこと」とされています。セラピストが怒ってしまうことで、怒りのぶつけ合いのようになると、カウンセリングになりません。転移や逆転移とも少し異なるようです。
これは⑤でしょう私にはサービスでした。


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