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井上博文

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コラム

臨床心理士指定大学院受験において、内部生は有利ですか?

臨床心理士指定大学院は特に学部で心理学を専攻してなくとも
受験ができるところに良さがありますが、一方で、当然ながら、
学部でしっかり学んできた人もたくさん受験します。

ただ、私の経験から言えば、学部で心理学を学んできた人に
大きなアドバンテージがあるかと言われると、そうでもないと思います。
むしろ、苦労した人の方がどちらかというと多かったと思います。
もちろん、個人差はあります。しかし、例えば研究計画書作成は
現役の大学生の場合、卒論制作と重なります。これは臨床心理士指定大学院を
受験する大学生にとって大変悩ましい問題です。この点については稿をあらためます。

内部生であることは、確かに明確な志望理由になります。当塾でも内部生であれば
「さらに貴校の環境で学び、専門性を深めたい」
などというフレーズを使うこともよくあります。しかし、大学の先生方がそれを
決定打と考えてくれるかというと、そうでもありません。むしろ、外部でより説得性の
高い志望理由を出してきた人の方に注目は移ります。内部生の場合、受験する側も
大学の環境をよく知っているということは、一定のアドバンテージにはなるのですが、
一方で、大学の先生も、その学生のことをよく知っている場合が多いのです。
自分が思っているほどに、先生方が自分のことを評価してくれているとは限らないのです。
そして、そのことは、決して学生にはわからないことです。日常会話と、先生方の
評価は必ずしも一致しないので、結局のところ、試験を受けてみるまでわからないのです。

そう考えると、内部生といえども、あまりそのことだけを前面に出すというよりは、
一度、ゼロベースにして、自分の大学を評価し直してみるという作業が必要です。
例えば、龍谷大学の大宮学舎は、重要文化財の校舎が建ち並ぶ、すばらしい環境です。
私も二度ほどREBTの学会を開催させてもらいましたが、東京や関東圏から来られると、
その風情に感動までした、と言って帰られる方がたくさんおられます。
しかし、内部生はそれが当たり前ですので、逆にその環境の良さが見えないということも
あります。その善し悪しは一概には言えませんが、受験となると、やはり、自分の大学の
評価は適正にできることは必須になります。

このようにゼロベースで自分の大学環境を(先生や施設など全面的に)評価してみることで
内部生である利点をしっかり掴むことも可能であろうかと思います。
内部生の方は、むしろこの作業を重視してほしいと思っています。


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