プレミアムフライデー 課題はいろいろ

庄司英尚

庄司英尚

テーマ:働き方改革 労働時間削減 

プレミアムプライデーの話題で少しの間盛り上がっていましたが、
経営者や従業員の間ではいろいろ悩みや課題も明らかになってきました。
今回、毎日新聞の記事がとてもリアルでわかりやすいので紹介します。


さてプレミアムフライデーはあくまで政府が主導して、推進しているだけで義務では
ありませんので、うちの会社にはまったく関係ないと愚痴をいう人のほうが多いし、
大体このような制度は批判的な声が多いものです。

でも批判するのは簡単ですが、それだと何も進展しないし、暗くておもしろくないのでここは
せっかくだから思い切りイベントにのっかってちょっとしたことでもいいので勢いで
やってから考えてみるというのもいいでしょう。

こういう政府の推進運動は消えてなくなるかもしれませんが少なくても時代の流
れは働き方改革が進められていき、労働時間の削減、生産性の拡大が叫ばれ
るのですから自らの企業のためにも対応できるようにしなければならないのです。

それを会社のアピールにする、従業員の満足感を高める、採用活動する際に
働き方改革に対応している柔軟さをアピールするのもいいでしょう。

さて記事によると
 多くの企業は、プレミアムフライデーを年次有給休暇の取得促進のための取り組みと捉えているようです。社員には、最終金曜日の午後3時以降(もしくは午後)に有休を取得するよう促し、取得の妨げとなる全体会議の予定を組まないなどの配慮をしているようです。



しかし実際に半日有給休暇制度がある会社もあればそうでない会社もあります。
働いたこととみなすとして、賃金を払うとその日にどうしても3時にはあがれない
人がいて社内でも不公平だと言ってくるということもあります。

同じ会社の中では午後勤務するアルバイトの人もいますし、その日は帰っていいと
言われたら困るアルバイトの人もいるでしょう。時間給のアルバイト・パートであっても
正社員と同じように3時以降は全員労働を免除するから帰りなさいということになれば
時給は払わないといけません。そうなってくると労働契約書や就業規則にも細かな
記載が必要になりますので、すべてがうまくいくことはないということをまずは
理解しないといけません。

そして記事の終わりでははズバリ鋭い切り口でまとめており爽快感があります。

大事なのは最終金曜日に限らず有休をとれるような職場環境、雰囲気や
社風にしないといけないということです。

そのまま引用しますと

つまり、プレミアムフライデーは「午後3時に必ず社員を帰さなければならない制度」ではなく、「午後3時に仕事を切り上げられる社員が早上がりできるように配慮する制度」と考えられます。アルバイトに早上がりを強制することはできません。
 そもそも、有休は社員が希望する日に取得させなければなりません(事業の正常な運営を妨げる場合を除く)。プレミアムフライデーの導入をきっかけに、まずは最終金曜日に限らず、有休を取りやすい職場環境を整えることが大切です。


中小企業には、そんなこと言われても困るという人がいますが
退職時に揉めて、残っていた年次有給休暇40日を請求されているケースは
多く、引き継ぎもされず、会社が大きな損害を受けて、それをみている従業員たち
もいろいろ考えることになってしまうのです。

大事なのは労働時間ではなくて生産性、付加価値です。休暇をとって
もらっていい仕事をして利益や売上があがるほうがいいと
思うのですが、いかがでしょうか?

そもそも生産性が低い仕事をやらせている中小企業にも問題がある
のかもしれません。

毎日新聞 経済プレミア
「プレミアムフライデー」3時に帰れない社員のモヤモヤ
http://mainichi.jp/premier/business/articles/20170302/biz/00m/010/026000c

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Mybestpro Members

庄司英尚
専門家

庄司英尚(社会保険労務士)

株式会社アイウェーブ(アイウェーブ社労士事務所 併設)

プロフェッショナル集団として学び続け、サービス業であるということを忘れず、何事にも全力で取り組みお客様の悩みを解決し、最終的には業績アップに貢献できるよう日々努力します。

庄司英尚プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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