「ブラック企業」を初調査=9月から4000社対象―厚労省
中央区日本橋人形町で奮闘する
社会保険労務士の庄司英尚です。
連日のブラック企業に関する報道ですが、ますます企業側を
責めたてるものが目立っております。
そもそもブラック企業がうまれる背景は何でしょうか?
ひとことで語れるようなものではなく深いもので複雑です。
ブラック企業という言葉ばかりが誤解されて
広まることはよくありませんんし、企業側を悪とする
報道は問題です。
何もブラック企業の要素はないのに、一部の就活生
がちょっと不満を語っただけでブラック企業呼ばわり
されるのはといかがかと思います。
そもそもはブラック企業がうまれやすい社会にも問題が
あるわけであって、産業構造の変化、雇用形態の多様化や
日本型雇用の崩壊が関係しているのはいうまでもありません。
まあこの直近20年間ずっとデフレがそもそもの
原因であるということができます。
デフレについては、下記のサイトにて詳しくまとめてありました。
厚労省の「ブラック企業」調査ホントウの狙い
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/36947
以下一部引用
いわゆるブラック企業が存在する一因が、ここ20年間にわたるデフレにあることは間違いない。「成長」しないデフレ経済下において、企業は生き残りをかけてコストカットに全力をあげてきた。その中で、労働者への皺寄せが起こり、長時間労働や労働環境の悪化が放置されてきた。それまで「成長」によって解決されてきた部分を、名目成長がないデフレ経済によって、企業と社員が負担せざるを得なくなった。
その場合、雇用契約が曖昧なままだと、社員が割を食うことが多くなる。実際、日本の労働者は雇用が比較的確保されている一方で、賃金は海外に比べて上にも下にも伸縮的である。もっとも、これは正規社員の場合であり、非正規では賃金も雇用もよくいえば弾力的。労働者にとっては企業の都合で自由自在という状況になり、これが行き過ぎればブラック企業になるのだ。
(引用ここまで)
企業が柔軟に対応していかなければいけないが
行き過ぎた対応をしているとブラック企業となって
しまうというようなことを書いています。
もう1つ「ブラック企業」なぜ社会問題化?/背景と改善策は
というわかりやすいコラムがありましたので
一部引用してご紹介いたします。
http://thepage.jp/detail/20130912-00000004-wordleaf
―――――ではなぜ最近、社会問題化してきたのか?
例えば居酒屋チェーンなどでも、昔はバイトから入って、実績を積んでから社員になるパターンが主流だった。つまりその業界やその会社の実情を十分に知って入社する人が多かった。でも昨今の就職難で、新卒の大学生がポンと入るケースが増えている。それで土日もないし深夜まで働いて、残業をしても固定残業内で総支給額が増えなかったり、となると、こんな状況とは知らなかった、ということになる。
―――――就職難も背景にあるんですね
学生さんはみんな就職したいから必死。希望の職種ではなくても、正社員になれればいいということで入社してみたらイメージと「ギャップ」があった、ということになる。あと不景気。「失われた20年」じゃないが、景気の低迷が長く続いた影響で、企業が人件費を削るしかなくなってしまったので。
なかなかいい視点で語られていてとても勉強になりました。
いずれにしても経営者が短期の視点で物事を考えるように
なり、利益についてすごく短期間でしかみていないので
人のことを人と思わなくなっている経営者が多くなったという
ことを感じます。
短期で考えなければいけないような社会、変化が激しいと
いうことも関係があるので一概にはいえませんが、あまり
ブラックとかホワイトという言葉が流行語のようになって
しまうことは望ましくないと思っています。
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社会保険労務士 庄司英尚