失業保険(失業給付)をもらっている人は、扶養に入れることができないのか?

庄司英尚

庄司英尚

テーマ:全国健康保険協会・協会けんぽ

こんにちわ

中央区日本橋人形町で日々奮闘している
社会保険労務士の庄司 英尚です。

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今回は、扶養の加入について総務担当者から
質問がありましたので一部脚色してお届けします。

ある社員から
奥様を扶養に入れたいが、現在失業保険の給付を
受けている。それでも扶養に入れること
はできますか?という問い合わせがあったそうです。

私からは、下記のような回答をしています。



失業保険の給付は、非課税ではありますが、収入に
あたることに違いないので、その給付を受けている
期間は健康保険の扶養に入ることはできません。

扶養といっても

1  税金上の扶養
2  健康保険上の扶養

がありますが、健康保険上の扶養のほうが要件が
いろいろあり複雑です。

その1つとして収入要件がありますが、
年間収入が130万円未満(月額108,333円程度)である事
が大前提になります。60歳以上の方は、年間収入が
180万円未満となります。

あくまでも将来に向かっての話であって、1月から12月
までの期間を区切って見る税務(103万円)の話とは
まったく違うということだけ理解してください。

さて、失業保険を普通にもらうと日額で基準を超えてしまうので
収入要件をクリアできません。すなわち扶養に加入することは
できないということになります。

最近、健保組合でも扶養の加入の際に、失業保険の受給の
有無についてかなり細かく確認され、申立書をとったり
離職票のコピーをとり、ハローワークに照会をかけたり
することがたくさんあります。

そもそも扶養の対象にならない人を扶養に入れていると
発覚した場合、遡って扶養の削除をして、その間の国民健康保険
を支払い、医療費についても全部付け替えをしないといけない
ので、一旦全額医療費を払ったりすることになり非常に厄介です。

いずれにしても正しい扶養の手続をするためにも
企業担当者は確認をしっかりしなければ
なりませんし、私たち社会保険労務士も高い意識を
もって実務に関わっていかなければならないわけです。

参考
健康保険上の扶養の要件
はけんけんぽ サイト
http://www.haken-kenpo.com/guide/huyou.html


本日もコラムを読んでいただきありがとうございました。

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専門家

庄司英尚(社会保険労務士)

株式会社アイウェーブ(アイウェーブ社労士事務所 併設)

プロフェッショナル集団として学び続け、サービス業であるということを忘れず、何事にも全力で取り組みお客様の悩みを解決し、最終的には業績アップに貢献できるよう日々努力します。

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