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井上博文

大学院・大学編入受験のプロ

井上博文(いのうえひろふみ) / 塾講師

株式会社コムニタス

コラム

面白い大学の作り方1

2014年12月5日

テーマ:大学院に行くメリット

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

少し前に大学改革、入試改革、教育改革というコラムを書きました。
そこで引用させてもらった記事と一連の、面白い大学のつくり方対談という記事は見ごたえがありました。
私も議論に参加したいくらいです。
ここでは、大学生の起業について提案がなされたり、現代の学生の「忙しさ」について
様々な議論がなされています。
私が学生のころは、大学の先生も、事務方も学生に対して
「大学ってところは、高校までと違って・・・」
といった話をよくされました。それを聞いて私は、
「ああ、大学ってところは自由なんや」
と思い、様々な面で安心した記憶があります。
大学に来るも来ないも、卒業するもしないも、自己責任で自由であることが
とても魅力的でした。
高校生の時は、授業担当の先生に
「あと⚫️時間欠席できる」
というと、激しく怒り出し、
「そんなん言う奴はもう面倒みてやらん」
と言われました。その先生の授業を受けることが、
「面倒をみてもらうこと」であったのかどうかは、いまだにわかりませんが、
それを除けば、その先生に面倒をみてもらった記憶はありません。
そもそも「面倒を見る」という言葉の定義も曖昧ですし、あまり良い表現とは思いません。
だから私は今でも「面倒見が良い」という表現は使いません。
高校までのことは置いておくとしても、教師と生徒がいなければ
教育機関は成り立ちません。

先日REBTの試験官として東京に行った時も、他の試験官の教員の方々が
「もっとインストラクターのスキルを上げる取り組みをしよう」
と、それぞれが前向きな意見を出されているのを見て、
ああ、この団体はまだまだ命脈を保てるな、と思いました。
諸行無常ですので、すぐに時代は変わります。つい受講生の変化にばかり
目が行き、自分たちの変化を怠り始めると、危険信号です。
今時の大学は、規模が大きく、生き残りを考える大学は、
どんどん肥大化しようとします。私たちが大学生の頃は、
学生数が多かったので、有力大学は郊外に巨大なキャンパスを作って
拡大路線をたどりました。今はその時代がおわり、都市部に
キャンパスを作るか、本部の建物を巨大化して、利便性の高い
都市部で、最先端の施設を提供するという肥大化策をとっています。
私はこの肥大化策は、バブルであって、危険だと思っていますが、
だからといって、縮小できるかと言われれば、これもできない
という状態に陥っているように見えます。
大学は、組織が大きくなると、事務方が役所化しますので、
前例主義が基本です。しかし、冷静に考えると、こんなに肥大化した
大学を経営した前例などありませんし、その先どうなるのかも
誰も知りません。行き着くところまで行くしかなく、
それを成長という言葉に書き換えたチキンレースをせざるを得ない
状態になっているように見えます。どこかの国の経済と構造が
似ているような気がしてなりません。
誰か、巨大大学の経営の仕方を作る必要があると思うのですが、
現状では難しいでしょう。
面白い大学を作るというのは、大学のこの現状を踏まえて、
全体像を見てからでないとなかなか論じられない問題です。
しかし、大学の中に新しい組織を作ることを前提とする場合、
重要な議論ができると考えられます。
肥大化しすぎて、身動きがとれないくせに
「全会一致」「全員のコンセンサス」などと言われてしまうと厳しいですが、
新組織が面白い教育を目指すならば、まだまだ可能性があると思います。

続きは次回

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