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海江田博士

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海江田博士(かいえだひろし) / 税理士

税理士法人アリエス

コラム

お中元お歳暮の数が年々増えていった頃―贈答文化について考える―Ⅰ

2018年8月13日

テーマ:日本の文化について考える

コラムカテゴリ:ビジネス

[日本の贈答文化が最も花開いた時代]


今年もお中元の季節がやって来ました。
毎年、定期的にくださる方、こちらからお贈りする方、行ったり来たりの季節です。

以前、父が開業してしばらく経った頃(昭和の時代、もうかなり昔の話ですが・・)お中元お歳暮の数が年々増えていくのがわかりました。
いただいたものは取りあえず、床の間の辺りに積み重ねていくのですが、その数が年を重ねるごとに半端じゃなく多くなっていったのを記憶しています。
「税理士という職業は、随分いただきものが多いんだな・・・」
と思ったものでした。

私や弟が大学生の頃、夏休みや冬休み、帰省した際には倉庫にたまりにたまったビールを毎日3,4本ずつ飲み干していくのが日課みたいなものだったのです。
休みが終わって東京に帰る頃には、お勝手口の外は何十本もの空のビール瓶で足の踏み場もないくらいになっていました。
それでも1シーズンを超えて余ったビールで倉庫は溢れていたのです。

考えてみれば、世の中は高度経済成長時代、堅調な国内消費に支えられて、日本の贈答文化が最も花開いた時代だったのかも知れません。
当時は、そんな現象にあまり疑問もなく「こんなもの」と思っていたのです。

さて、それから数十年がたち、平成に入ってから私は家族と一緒に東京から鹿児島へと帰ってきました。
すでに税理士としての資格は持っていたので、父の事務所に管理職として入所したのです。

当時、その後あの贈答文化がどうなったのか、などということは特に意識もしなかったが、多少の変化はあったのかも知れません。
ただ、ある時、これまでの贈答の習慣に対して明確なメッセ―ジが発せられる出来事があったのです。

ある時期、事務所で取引していたソフト会社から「虚礼廃止のお願い」という文書が届いたことがありました。
そこには
「今後はこれまでのような、やったりとったりの習慣はもうご無用」
的なことが書かれていました。

このとき初めて、それまでの贈答文化に変化が起きつつあるな、と感じたのです。
そう意識して、父の周辺を見直してみると、心なしか昔に比べてお中元、お歳暮の類はやや減っているようにも見えました。



つづく

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