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小橋広市

元建築家。女性の起業サポートするコーチングのプロ

小橋広市(こばしひろ) / 講師

一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会

コラム

資格取得のための記憶法

2019年10月20日 公開 / 2020年10月25日更新

テーマ:ビジネスに応用する脳科学

コラムカテゴリ:スクール・習い事

今回は私が建築士の資格を取得するために行なった学習法を紹介します。自分の学習に当てはめて応用してみて下さいね。

ニューロン

一般的に記憶というのは、エピソード記憶と呼ばれるものです。

脳の中で記憶に関係しているところは海馬と内側側頭葉で、海馬は必要な情報を仕分けし、それを内側側頭葉で長期記憶にしています。

私たちの長期記憶に入るのは、大きく分類すると3つあります。

・衝撃(恐怖・悲しみ)
・ワクワク(楽しい・嬉しい)
・反復

この中で意識して長期記憶に入れることができるのは「反復」しかありません。

私たちがテストで行なう暗記には(音読・語呂合わせ・アウトプット・ビジュアル化・チャンク化)などがありますが、あくまでも補助的なものです。

一般的な記憶方法は「繰り返し読む」「参考書と問題集」「単語帳」などですが、私が建築士の資格を取得する際、建築基準法の条文をある特殊な方法で覚えました。

それはキーワード記憶法。いくら長い法律の条文でもキーワードを増やすだけ覚えることができます。


例えば、下記は建築基準法の道路定義のひとつです。これをキーワード記憶法で覚えるには、重要なキーワードをピックアップします。

「建築基準法施行時、現に建築物が建ち並んでいる幅員4m(1.8m以上)未満の道で,特定行政庁の指定したものは,法第42条1項の道路とみなし,その中心線からの水平距離2mの線をその道路の境界線とみなす」

上記のポイント(赤の太文字)は、絶対に外せない用語をキーワードとして、前後の言葉とリアルなロケーションを紐付けしてイメージで覚えます。

「幅員4m(1.8m以上)未満」「特定行政庁」「法第42条1項」このキーワードだけをノートに問題集として書いて全文正解するまで繰り返します。このような問題集を自分で作ってスキマ時間に覚えていました。


復習のタイミング


学習したことは復習しないと意味がありません。復習のタイミングは、忘却曲線に沿って「翌日」「3日後」「7日後」で復習をするのがベストです。

これは私が研修をした際に、参加者の方にいつも言っていることです。

復習をする時間ですが、最も記憶に残るのは就寝する2時間前。どうしてかと言うと、脳の海馬は睡眠中に最も新しい情報から整理しています。なので昼間ダラダラと復習するより、就寝前2時間に集中するのが効率的です。


学習方法


あなたも一夜漬けで受験勉強したことがあると思いますが、一夜漬けは非効率的です。できれば、スキマ時間を使って分散学習をし、就寝前に分散したことをまとめて復習して寝る。

分散学習は、私が建築士の資格を取得する際、通勤電車の中と休憩時間に行なっていました。歩行中や乗り物に乗っている時に脳で「θ波(シーター)」がでます。θ波は海馬を活発にするので記憶するにはもってこいです。


今回は私が実際に行なった学習法ですが、当時は脳科学として理解していたわけではなく知ってか知らずか自己流で実践していたことです。後で専門書などを読みあさり腑に落ちたことばかりです。


参考になれば幸いです。


下記に参考になる記事のリンクを貼っておきます。

「良質な睡眠で起こる脳のオートモードⅡ」
レミニセンス現象を利用して睡眠中に記憶する

「潜在意識を変えるには脳をだますしかない」
最高の記憶法は電車の中で本を読む



【小さな実践】
記憶力を高めるには睡眠時間が重要、寝れない時は20分の昼寝をして補う


 

この記事を書いたプロ

小橋広市

元建築家。女性の起業サポートするコーチングのプロ

小橋広市(一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会)

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