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小橋広市

元建築家。女性の起業サポートするコーチングのプロ

小橋広市(こばしひろ) / 講師

一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会

コラム

安全地帯から観る外側の闇への不安

2018年10月25日 公開 / 2020年10月25日更新

テーマ:人生の軌跡と羅針盤

コラムカテゴリ:スクール・習い事

今回の投稿は、想像力がたくまし過ぎるあなたは読まないで下さいね。

前立腺のエコー検査


数年前に前立腺癌検査でひっかかり、病理検査を受けた時の話。

一泊二日の検査入院でしたが、痛みに弱い私の当面の不安は検査時の痛み。前日の夜は意外に眠れましたが、検査入院当日になると行くのをやめたくなり、子供のように臆病風に吹かれます。

未知なる不安は、いくつになっても同じです。

病院で入院手続きを済ませ、部屋に案内されると、まず、手術着に着替えて血圧と体温を計る。前日から飲んでいる抗生物質の薬に加え、さらに筋弛緩剤系の注射を打たれる。  

検査は手術室で行われ、手術台の上に横向きに寝かされ、両足を腹にくっつくくらい曲げられ看護師さんに押さえつけられて検査が始まる。 「動くと針が別のところに刺さるからね」などと脅される。

肛門から入れるエコー器具の太さは親指より一回り大きく長さは20センチほど。細胞採取の針は、別のケーブルの先に付いていてエコー器具とは別に挿入するようだ。

器具を肛門から入れる際、少し痛みを伴うが思ったほどではない。問題は入れた器具を中でかき回すようにグリグリと動かす時に、つい声が出てしまう。針を刺す位置を探しているようだ。

ある程度、針を打つ位置が決まったら、突然、パチンと弾くような音と共に、内蔵に
焼けるような痛みがはしり全身がビクッっとなる。 これが後7回も行われるのかと思うとこのまま深い眠りにつきたい気分。しかも、どのタイミングで打つのか分からない恐怖。

15分ほどで終わったが、検査は1時間以上に感じた。最後の仕上げは、溶ける脱脂綿で肛門に栓をして終了。全身、汗びっしょり 汗をふいてくれた看護師さんが天使に見えたのを覚えています。

病室には車椅子で戻り、退院までオシッコは全部決められた容器に溜める。オシッコの出始めは、血液がそのまま出ているように真っ赤。肛門と尿道に鈍痛が残っている。 

しばらくすると、下痢のような症状が出てきたのでトイレに行くと便器の中が血液で真っ赤になる。血を見ると怖がる男もいるようだが、私は意外と平気で他人ごとのように見れた。とまぁこんな感じの検査でした。

後で考えると心筋梗塞のおり、カテーテル手術を行った時の痛みが10とすると今回の検査時の痛みは1くらい。思ったほどではなかったということです。

心筋梗塞の際は2回に分けて手術をしたのですが、2回目の手術は、既にどの程度の痛みが解っているので痛みの不安より、血栓が脳に飛ぶ不安の方が強かったです。 後日談として、前立腺癌検査の退院後、自宅で体重を計ると1.9キロ減でした。


ロウソク

暗闇への一歩


どんなことでも一度経験してしまえば、たとえ同じ苦しみや痛みがあったとしても、最初ほどの不安はありません。それは慣れというより人間の生存本能でしょうか。

安全なテリトリーから真っ暗なジャングルに独りで出て行く際、ジャングルにどのような危険が潜んでいるのかまったく想像できないので言いようのない恐怖に襲われます。


誰でも新しいことにチャレンジする際には、怖くて不安になりますが勇気を出して、テリトリーの外へ一歩踏み出してみると、想像していたより怖さはなく、好奇心でワクワクしてきたりするものです。

そうは言っても闇雲にジャングルに出るより、ある程度の危険を予見し、防衛する知識を備えて置くことがテリトリーから外に出る必須条件ではないでしょうか。



【小さな実践】
あなたが何か行動する際、得体の知れない不安や恐れがあるとしたら、それは行動することが不安なのか、自分自身の中にある不安なのかを書き出してみる



 

この記事を書いたプロ

小橋広市

元建築家。女性の起業サポートするコーチングのプロ

小橋広市(一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会)

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