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コラム
読書でいくら学んでも実践できない理由
2019年3月18日 公開 / 2020年10月25日更新
ここ数年でテレビでドラマの番宣をするようになったり、情報番組で「続きはCMの後で」というように途中で切られると、続きを観たくなりますよね。
私たちは完成されたものより、未完のものが印象に残りやすい傾向があります。視覚で言うと、噛りかけのドーナツとかアップル社の欠けたリンゴとか。
ザイガニック効果
やりかけたことを最後までやり遂げたい心理を、心理学ではザイガニック効果と言います。 ザイガニック効果は、コマーシャルに限らず、映画の予告編やテレビドラマ・広告のキャッチコピーでも使われる人を惹きつける魔法の手法です。
人間関係においても、恋人にするなら完璧な人じゃなくてどこかに欠点があった方が魅力的にみえて「私がなんとかしてあげたい」思う人もいるでしょう。
このような心理からか読書も夢中になると、途中で切らずに一気に読了したい気持ちになります。ページが後少しになると、読む目的が変わり、読み終わった後、ほとんど内容が残ってないことがあります。
読書の選択肢
今日はこのような心理が災いした話。
ある出版社の社長が「本は読むよりリサーチしたほうがいい」と言っていました。
彼があるビジネス書を読んでいた時、次の行動に繋がるすごいヒントを見つけ、絶対に実践しようと思い、いっきに続きを読んだが彼はそれを現在も実践してないそうです。
何故だと思いますか?
彼はすごいヒントを実践するより、その本の読了を優先していまって一番の大切な実践することを忘れてしまったからです。
それからは彼が本を読む時は、読み切ることが目的の「読書」をせずに「リサーチ」を意識するようにしたそうです。
リサーチなら、良いアイデアが見つかったら途中で読むのをやめてすぐに実践に移行できる。リサーチの対象が解れば読み切る必要がないということでしょう。
このような読書方法も選択肢のひとつとしてあって良いし、本によっては何度も読み返すことで新たな視点で理解を深めることもできます。
一冊の本も、捉え方を変えるだけで、違う効果や結果を得ることができるというのは面白いですね。それぞれ自分にあった読書のやり方でそれぞれの人生観を堪能したいものです。
【小さな実践】
あなたが現在持っている本を、目的意識を変えて読み返してみる
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