マイベストプロ京都
小橋広市

元建築家。女性の起業サポートするコーチングのプロ

小橋広市(こばしひろ) / 講師

一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会

コラム

観てる景色が違えばミスコミュニケーションは当たり前

2018年9月5日 公開 / 2020年10月25日更新

テーマ:関係性コンディショニング

コラムカテゴリ:スクール・習い事

私がステンドグラス作家として全盛期だった頃、建築設計も平行してやっていたので、バタバタと忙しくしてましたが、不思議にお客様からのクレームはありませんでした。それは何故か?

私の作風が気に入って下さっているお客様は別として、ほとんど初めてお目にかかったお客様ばかり。同業者から、何故、クレームが発生しないのか聴かれたことがあります。答えは簡単で、私の理想のお客様の仕事しかしないからです。

まず、急いでいるお客様からの仕事をお受けしません。中でもこのようなお客様には注意してました。参考写真を持ってきて「こんな感じでお願いします」一見、やりやすそうでしょう。

実はこれが一番コワイ。

どうしてかというと、写真を見た私が受けるイメージと、お客様が抱いているイメージとのギャップです。どういうことかと言うと、私とお客様は、当たり前ですがステンドグラスに関わった時間が違います。
 
私は何十年もステンドグラスに関わっているので、写真だけでも細部にわたってイメージだけで再現できます。一方、お客様は、写真の色合いとデザインしか観えないところにギャップが発生します。 このギャップを埋める作業は短時間ではできません。
 
通常、1週間で完成するような作品でも1ヶ月くらいかけてお客様と打合せをしながら
お客様の期待値に近いところまでイメージをすり合わせします。



和ステンドグラス



ステンドグラスは、自然光との共演で室内の壁や床を舞台として、そこに色とりどりの役者を演出させます。それらをお客様にイメージしてもらうことができたら、作品は完成したようなものです。

このように、お客様の「こんな感じ」をより具体化しワクワク感をイメージしてもらうには時間がかかるということです。これはステンドグラスや建築だけでなく、他の業界でも言えることですね。


コーチングも同じで、クライアントと同じ景色が観えるようにするために、クライアントのリソースや価値観、価値観基準、自己認知などのすり合わせをするオリエンテーションの場は大切な時間ではないでしょうか。




【小さな実践】
職場やお客様、家庭などの人間関係で、
どのようなことをすり合わせすれば
円滑な人間関係が構築できるかを書き出してみる



 

この記事を書いたプロ

小橋広市

元建築家。女性の起業サポートするコーチングのプロ

小橋広市(一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会)

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