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コラム
「存在」と「無」ちょっと哲学的に考えた―社長が二足の草鞋(わらじ)を履かなければならない理由―
2024年5月24日 公開 / 2024年5月28日更新
今日の目次
二足の草鞋を履く理由
まだ見ぬ未来に向かって
両立は必須条件だった
足りない学習、鈍いアクション
高いレベルの「情報発信(アウトプット)」
多重的、多層的展開を目指す
二足の草鞋を履く理由
私は税理士業と同時にコンサルティングの会社を運営しています。税理士の仕事が頭打ちになってきたので、無理矢理コンサルティングを始めたというわけではありません。私の中でこの二足の草鞋は、税理士の仕事を始めた当初から必要かつ関連性があり、切っても切れない関係と考えていました。
そもそも会計というのは、基本的に過去のデータに目を向けるものです。済んでしまった経済的取引を正しく記録し、計算し、整理するのです。
税理士は、そのデータを基に会計的な処理によって決算を組み、税務的な専門性を加味して申告書を作成し、各担当役所に申告します。つまり、すべての作業が過去のデータに基づくもの、と言って差し支えありません。
この一連のプロセスにおいて、将来の企業活動に対してコミットするという場面は一切登場しません。それはまた別のものなのです。
まだ見ぬ未来に向かって
これに対してコンサルティングというのは、主に企業の未来に対するアプローチと言っていいでしょう。ここにおいては、まだ触れていない未知の分野に関してどう対処していくのか、ということが問われます。
中には、決算書を分析していろいろコメントする、というタイプのコンサルティングもあるようですが、会計の専門家としては、正直言ってそれで企業の未来が大きく変わるとは思えません。弱点に対する若干の矯正くらいはできても、企業の未来を左右するほどのコンサルティングにはなり得ない、というのが私の考えです。
未来に対しては、それ専用のコンサルティングが必要なのです。私はその方法論について自分で考え、実践し、結果を出してきました。それを体系化したものが、私の提供するコンサルティングということになります。
両立は必須条件だった
ただ、このコンサルティングビジネスと会計の分野とは、そのギャップがあまりにも大き過ぎました。試行錯誤の末、二足の草鞋を履くような形になったのです。つまり、私の場合、過去に依拠した会計という仕事と、未来に軸足を置いたコンサルティングという仕事の両立を目指したのです。
そうすると「結局、どっちも中途半端になってしまうんじゃないの?」といった意地悪な声も聞こえてきそうです。「どっちかに得意分野を絞るべきじゃないの?」と。
これに対する私の答えは「いや、むしろ両方手掛けることが重要であり、当たり前なのです。」ということになります。というのは、税務会計顧問として担当してきた数百件の顧客は、そのまま私にとって巨大なデータベースでもあるからです。
足りない学習、鈍いアクション
私の事務所には、これまで「地方の中小企業」という対象を長年担当しウォッチングしてきたことで、知り得た独自の貴重な情報というものがあります。その中には、以下のような発見がありました。
その一つは、多くの企業が未来に対して必要な学習、研究、投資をあまりやっていない、という事実です。つまり、現代の経営に関して大事なインプットが圧倒的に足りていないな、と思いました。
更に足りないのはアウトプットです。現代社会において、自社の情報を発信しないのは、存在していないのと同義になります。HP(ホームページ)などもはや当たり前に作り、そこで継続的に「情報発信(アウトプット)」をしていなければ世の中に認知されることはありません。
こういったことを、普段からいろいろとアドバイスし、お勧めもしているのですが、ほとんどのお客さんがなかなか動こうとしません。未来に対して必要なアクションを起こさなければ、何も変わらないのはわかっているにもかかわらず極めて動きが鈍いのです。
高いレベルの「情報発信(アウトプット)」
こうやって、いろいろなケースに当たることで知り得た地方における中小企業の傾向というものは、私や事務所の中に一つのデータベースとして蓄積されています。そこで、このような状況を打破するためには、このデータベースを利用して、未来に向かった専用のコンサルティングを行なう必要がある、と決断したわけです。
つまり、私は過去に依拠した会計という仕事と、未来に軸足を置いたコンサルティングという仕事の二足の草鞋を履くことにしたのです。そして、現在こういった点をさらに発展させることを考えています。
それは、上記と同じような発想のもと、経営者にも二足の草鞋を履いてもらいたい、と思っているのです。どういうことでしょうか。
その二足というのは、対内的なマネジメントに加えて、対外的な「情報発信(アウトプット)」を充実させるという二つです。経営者が体内的なマネジメントをがんばるというのは当たり前のことで、これを実践しない経営者はいません。これに加えて、先述の「アウトプット」を「二足の草鞋」というレベルまでに引き上げてもらいたいのです。
多重的、多層的展開を目指す
これまで、「今の時代、経営者が直接行なう「情報発信(アウトプット)」こそが大事ですよ。」とお勧めしてきました。しかしながら、まだその本当の意味での重要性が伝わっていないような気がするのです。
経営者に「情報発信(アウトプット)」の大切さをお伝えしても、どうやら広告宣伝の一部か広報にやらせておくもの、或いはたまにブログでも書くこと、ツイッターをちょこちょこやる、といった解釈にとどめているフシがあります。
私がお勧めしている、社長の「情報発信(アウトプット)」というのはそんな軽いものではありません。もっと戦略的に、もっと多重的、多層的に展開するものです。
そう考えたときに、これは対内的な対応が大半を占める企業経営の片手間にやれるものではないな、と思いました。明確に外に向かって、これまでやってきた広報や広告とは全く違ったレベルで取り組んでもらわなければ意味がないのでは、と感じたのです。
もちろん、それだけの覚悟や自覚は欲しいのですが、とはいえ忙しい経営者のことです。そこにのみ忙殺される訳にはいきません。
できることなら、効率よく効果的な「情報発信(アウトプット)」の仕方というものを身につけてもらいたいのです。そのためのアドバイスについては、準備ができていますので、やってみようと思われた経営者には、是非ご相談いただきたいと思っています。
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