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海江田博士

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海江田博士(かいえだひろし) / 税理士

税理士法人アリエス

コラム

ビジネスモデルが変わる過渡期だったのか?!?―私の少し困ったこの仕事の原点―Ⅴ

2021年3月29日

テーマ:専門性について考える

コラムカテゴリ:ビジネス

[税理士は頼りになる存在になった]


日本における自己申告制度の適用をもろに受けることになるのは、中小零細企業の経営者たちです。
しかし、そのために必要な税務会計の知識を持った専門の要員を確保しておくなどの余裕はありませんでした。
この状況をなんとかならないものか、というニーズがだんだんと高まってきたのです。

自己申告制度といっても、簿記会計や税法の知識のない素人が申告書を作成しても間違いだらけのものになることは避けられません。
事業が拡大してきたり法人化することで、売上や従業員の数が増えてきて取引などが複雑になればなおのことといえます。

年1回の「税務申告」が、企業にとって、特に中小企業においては大変な負担であり面倒な作業となってきたのです。
まずはここのところで、税理士は頼りになる存在になった、といえましょう。

税務申告は、原則1年に1回ということになります。
したがって、人口が増え続けそれに比例するように事業所の数が増加していた時代は、この1年分の数字を整理して決算を組み、申告書を作成するだけでも随分忙しかったに違いありません。

さすがに今は、ここの部分(税務申告)に限定して、そこだけが税理士の仕事と心得ている人は少ないでしょう。
特にすでに税理士が関与していれば、申告以外にもいろいろな関わり合いがあることは承知されていると思います。

しかし、上記した初期の時代のDNAがまだ色濃く残っていることも大いに考えられます。
というのは、今もここの処理の仕事に最も力点を置いてそのほかの部分についてはあまり積極的ではない税理士事務所も結構多いからです。

私が新人時代にネガティブな洗礼を受けたのは、この申告のみを請け負う業務が仕事の中心だった時代の顧客の感想だったのかも知れません。
その後、月々のチェック業務までを含むパートナーとしてのビジネスモデルに代わっていくちょうど過渡期だったのだろうと思います。

当時の日本は、高度経済成長時代で、経営者は経営について思い悩むというよりも
「初めから利益が出ることはわかっているのだから、いかに税金を安く済ませるか。」
が大きな課題だったのです。
つまり税理士は、経営のパートナーというよりは税金対策を含む税務申告代理業だったことになります。

つづく

今日の川柳コーナー

お題は「通販」

◆巣ごもりで 通販だけが 俺の友
ついつい、ネット通販のサイトを見てしまいます。

◆2流女優 再就職は 通販で
あれっ!この女優、久しぶりに見た、と思ったらこんな仕事を・・・

◆こんなもの なんで買ったと 自問する
届いてから不思議に思う、あのときの自分の心境・・・

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