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福味健治

建築主の思いを形にする注文住宅の専門家

福味健治(ふくみけんじ) / 一級建築士

岡田一級建築士事務所

コラム

20代に家造り

2012年8月8日

テーマ:【賢い家造り】

コラムカテゴリ:住宅・建物

20代の人はボロ屋を購入して、自分の住み良い様に改造しましょう。

独身生活の時は何も感じていなくても、結婚を考えると家の事が気になります。一人暮らしでも部屋数の多い家に住んでいれば、一人暮らしの延長線上に新婚生活をイメージさせる事が出来ますが、ワンルームアパートで新婚生活は可哀そうです。
そこでとりあえずは、2DKの部屋でも・・・と考えますが、大阪市内で2DKの家賃相場を見てみると、一声7万円が相場です。探せばもっと安い物件も見つかるかも知れませんが、新婚生活に相応しい部屋は望めません。

7万円と云えば、相当な金額です。一ヶ月の収入の多くの部分を居住費に充てている事になります。しかも食費と同じく掛け捨てのお金です。何も残りません。住宅ローンで7万円返済すれば幾ら借りられるのでしょうか?返済期間20年で、金利2%で計算しますと1400万円ほど借りられます。
今、中古住宅の市場を調べますと1000万円以下の物件はザラにあります。これらは殆ど土地値で、建物の価値を見ていません。建物の価値を無視した買い手市場が広がっているのです。そこで、気に入った物件を買い叩き、残金で自分の気に入る様に改造します。元々土地値の不動産ですから、改造に躊躇する必要はありません。自分達が暮らし易い様にビフォーアフターすれば良いのです。
子供が生まれれば家は汚れ、傷付きます。新婚から新築もいいですが、中古住宅だと家の傷や汚れに気を使う必要もありません。また子供が大きくなりライフスタイルがどんどん変化していく過程で新築する場合、間取りプランを慎重に行わないと直ぐに住み心地の悪い家になってしまいます。その点中古住宅ですと、ローン返済にゆとりがありますので、後で家に手を加える余力が残ります。

20年経てば、ローン返済が終わります。当然建物は無価値ですが、土地は原価償却しませんので、土地の価値は残ります。借家住いなら土地も残りません。
20代で購入を決断すれば、返済が完了しても40代です。40代になってから土地を頭金にして終の棲家を求める方が賢明です。40代になっていれば家族構成が変化する事もまずありません。
ライフスタイルも大きくは変化しません。
40代まで借家住いで、それから新築を考えるより、土地と云う頭金をバネに出来ますので、より有利な物件を購入出来ます。

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福味健治

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福味健治(岡田一級建築士事務所)

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