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福味健治

建築主の思いを形にする注文住宅の専門家

福味健治(ふくみけんじ) / 一級建築士

岡田一級建築士事務所

コラム

これからの玄関

2012年1月24日

テーマ:【賢い家造り】

コラムカテゴリ:住宅・建物

靴は玄関の横にある下駄箱だけで納まっていますか?4人家族以上でお子様が女の子であれば、天井まである玄関収納をセットしても靴は溢れてしまいます。最近は服に合わせて靴を揃える為、大袈裟に云えば、服の数x家族数=靴の数と考えて丁度良い位です。
下駄箱だけでは靴は収納し切れません。玄関横にシューズクロークを設ける発想は今後益々普及するでしょう。

玄関の機能は、単に靴を脱ぐ場所又は応対の場所として機能分化していきます。但し、家の第一印象は玄関で決まりますから、玄関も小さくて良い訳では有りません。では、玄関スペースとシューズクロークのスペースを限りある延べ坪数の中からどうして捻出すれば良いのでしょう?

常識的に造るけど、今では殆ど使わない空間があります。客間です。客間スペースを潰して玄関を広げ、玄関と云う概念を捨てて靴を履いたまま接客応対が出来るロビーの様な空間を造ります。そして自転車まで収納してしまえるシューズクローク空間に分けても良いかと考えています。

客間は何かあった時に使う部屋と考えて造られますが、現代のライフスタイルで何かは存在しません。冠婚葬祭の全てを家の外の施設で行う時代です。
親や親戚が頻繁に泊まりに来ることもありません。何年かに一度気の置けない人が泊まりに来るのであれば居間で雑魚寝でも構わないでしょう。気の張る人であれば近所のホテルに泊まってもらう方が気が楽です。客間があるから不要な気を使うのです。

と考えれば、客間を潰すことにより、リビングは広くなり、玄関は立派になり、シューズクロークはゆったり収納出来る空間が出来上がります。

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福味健治

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福味健治(岡田一級建築士事務所)

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