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小橋広市

元建築家。女性の起業サポートするコーチングのプロ

小橋広市(こばしひろ) / 講師

一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会

コラム

新築・リフォームの居心地が良い心理三要素

2018年10月28日 公開 / 2020年10月25日更新

テーマ:住環境習慣コンディショニング

コラムカテゴリ:スクール・習い事

今日は色のお話。と言っても色気はまったくありません(笑) 内容は専門的になりますが、興味がなかったらスルーして下さいね。

建物と色の関係性


ファッションの色合わせでは、まったくセンスがない私ですが、インテリアになると専門分野。インテリアの色は、外光が入らないビル内の店舗なら基本から外れなければ問題ありません。

ところが、外光が差し込むと、基本どおりにいかないことが出てきます。専門家が建物の色を選ぶ基準は、都会と自然が多い地域とは違いますが、一般的には自然界の色を基準にすることが多いです。

例えば、樹木の葉や草木は、彩度が3.5~6.0なので渓谷の橋梁や自然の中の建物には
自然界の彩度を基準に考えます。一方で生活環境で重要になるのが、反射率。

自然の中を散歩していると、空気もキレイだし、自然界の色で癒やされます。反対に都会のビル街を歩くと、外壁の金属やガラスに外光が反射するので、心理的に心地良い環境ではありません。



オフィス

反射率バランス


これらの違いが何かと言うと、目に入ってくる風景や建物の反射率です。日本人の肌の反射率は50%が基準と言われています。関係性があるかどうかは別にして50%以上の反射率がある部屋に長く居ると、居心地が悪く、落ち着きがなくなるというデータがあります。 

つまり、都会の中は反射率が50%以上の素材が多いから、常にストレスが溜まっている状態です。とは言え、美容院などの店舗は、長い時間居る住まいと違って、反射率の高い素材を使って非日常的なシャープさを演出しています。

逆に、長時間居る住まいは、反射率を50%に押さえると和室のような寛げる空間になります。最近はどうしても洋室が多く、壁に白っぽい素材を使うことが多くなっているので反射率は50%以上になりますが、家具というアイテムで反射率を抑えることができます。

一般的に反射率を抑え過ぎると、暗い雰囲気になりがちなので、照明でバランスを取ったり、昼間なら時間単位で移り変わるステンドグラスで壁や床に映り込みを入れて空間バランスをとるようにしていました。

このように住まいは、長く居る部屋とそうでない部屋は、反射率を考慮しないと、心理的に居心地が悪い空間になるので注意が必要です。建物やインテリアの色は風水でも重要なアイテムです。


結論として、

居心地が良い空間の最低条件は、「動線」「配色(家具を含む)」ですが、少しだけ贅沢を言うと「遊び心」これらの三要素を新築・リフォームの時に意識して検討して下さい。

簡単なバランスチェックは、「簡単反射率バランス測定」です。目を細めて焦点をぼかして部屋全体を見渡すと、おおよそのバランスがわかります。

是非、やってみて下さい。



【小さな実践】
色の反射率の「簡単反射率バランス測定」を応用して、ブログの記事の漢字とひらかなのバランスを見ることができる。例えば、全体が黒っぽく見えると漢字が多くて読みにくい。自分の記事をチェックしてみよう。



 

この記事を書いたプロ

小橋広市

元建築家。女性の起業サポートするコーチングのプロ

小橋広市(一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会)

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