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体育会系・部活動所属女子生徒に対する、女子力アップマナー講座

2017年8月18日 公開 / 2021年1月1日更新

テーマ:体育会系・部活動所属の女子生徒向けマナー

コラムカテゴリ:ビジネス

体育会系・部活動所属女子生徒に対する、女子力アップマナー講座

運動部に所属する女子生徒の態度、日ごろの行いに頭を悩める指導者の方も多くいらっしゃいます。
体育会系女子にとって、「マナーや女子力は、私たちにとって無縁」と、考えているようです。

しかし、私が毎年伺う新入社員研修、接客研修では、入社したものの担当者が頭を悩ませる女性社員の言動、態度、日々の所作の指摘が多く挙げられ、それを改善してほしいという、ご要望も数多くあります。
指摘の対象となっている受講者の方に、研修中私から声をかけると、
その多くが、体育部に所属していた。強豪チームでプレーしていた。
女子サッカーやバスケットボール部、ハンドボール部といった、女子生徒であっても
互いに体と体がぶつかり合う競技をしていた…という方々が多いのが実情です。
体育会系女子が増えることは、私もスポーツ大好きなので大賛成です!
ただ、学生時代に当たり前にしていたことが、社会でも同じように通用するのではないということです。

体育会系女子は、健康的で何事にもガッツがあるので、採用の際は人事担当者から
とても好印象に受け止められることが多く、本人にとっても運動をしていたこと、部活をしていたことは、
メリットが大きいといえるでしょう。
 しかしながら、実際に仕事や接客を始めると、その身についたクセが浮き彫りになり、
上司や先輩から指摘や注意されることが増えていきます。
そして、本人にとっても社会に慣れていない中の指摘や注意は、悩みやストレスとなっていきます。
本人自身も、指摘に対し「どうにかしなくては…」と思っているけれど、具体な改善方法がわからず、
自己流で直そうとする…。ですが一度身についてしまい、その状況をなんら支障がない中で生活してきたため、
なかなか改善されないのが現状です。

例えば、座っている際に自然と膝と膝が離れてしまい、足を開いた状態で研修を受ける。
またそのような、足を開いた状態で、仕事する姿。
接客時であっても、ついクセになってしまっている「後ろ手に組んで」人の話を聞く態度。
(円陣で監督の話や指示をきく際の、あの姿です。)

後ろ手に組む女性

返事をする際に、顎でする(お辞儀や会釈とは程遠い、頭をちょこっと下げるだけ)…。
制服を着用していても、自分流に着崩したり、全体のバランスを考えずに、楽な履物で仕事する…。
などといった、ことです。
 これらのことは、体育会系女子にとっては、あるあるの普段の何気ない仕草や態度なのかもしれません。
ですが、社会人になるとそうはいきません。
相手(お客様や取引先、職場の同僚や上司・先輩)に、印象悪く受け止められてしまいます。
企業や店舗では、『社員や従業員の印象が、会社や店の印象に直結する』ので、
これらのことは見過ごすことのできない、重要なことといえます。

つまり、学生時代に身についた態度や所作・言葉遣いは、
学生時代には先輩・後輩、仲間内からカッコいいと捉えられがちですが、
社会人の女性としては、相応しくないということです。
また、一度身についたクセを改善する為には、本人にとって大変な苦労と苦痛を伴うことでしょう。

高校の先生・中学の先生、部活の顧問といった指導者は、人生経験も長く
社会人になると求められる「人間像」を理解し把握しているので、
部活で技術面を磨くだけでなく、生活態度や身だしなみ、態度といったことを
部員やチームに対し注意することも日々多いと思います。
ですが、生徒からすると…、技術面や試合での成績、プレー内容の方が重要視され、
「試合中は、体張ってるし、女を捨てでも、泥臭くボールを追いかけないと…。」という気持ちの方が
勝っているのが現状といえます。

競り合い

「勝ち」にこだわるなら、日々の生活態度も大事

先日、私にとっては初めての試みとなる講演がありました。
四国学院大学香川西高等学校での、体育部に所属する女子生徒を対象とした、
「女子力アップマナー講座」です。
【四国学院大学香川西高等学校 ホームページ】

自分の専門分野である社会人としてのマナーを、
「女子力アップなんて…」と思っている、女子生徒に対して講演を行う…。
高校時代の今から取り組めることは何か…。
それらの大切さ、あと数年で迎える社会人になる為には、どのような意識や心構えが必要なのか…。
そして、いかにこれらのことを講演の中で伝えるか…。
ある意味このご依頼を受けることは、自分にとっても「挑戦」でした

講演では、
皆さんは高校生活での「自分のこと」しか考えられていないけれど、
これから皆さんが成長する段階で、「周囲との調和」「相手に対する気遣い」が必要になってくること。
そして、その為にも「自分が…」から「相手は…」にシフトして、物事を考えていけるよう、
印象の大切さや身だしなみの重要性、挨拶の意味と気持ちの表現方法。
私自身スポーツが大好きなので、強豪チームを見ていて感じること、徹底されていること。
そして、生徒が憧れるトップアスリートが、普段から気を付けている事柄を引用し、
生徒の皆さんに伝えました。
はじめは、「なぜ…。講演を私たちが受講しないといけないのだろう…」
「もうすぐ試合が近いのに…、女子力より練習したい。」といった、気持ちもあったようですが、
講演が進むにつれ、生徒の皆さんの意識や目つきも変わってきたことを、しっかりと手ごたえとして感じました。

【四国学院大学香川西高等学校の生徒の皆さんの感想-1】
【四国学院大学香川西高等学校の生徒の皆さんの感想-2】
【四国学院大学香川西高等学校の生徒の皆さんの感想-3】
【四国学院大学香川西高等学校の生徒の皆さんの感想-4】


「勝つ」為に必要なこと、身に着けるべきことは、『周囲の中で、自分の在り方を考えられる』こと。
それは、社会人になった時にも役立ち、これから永い『女性としての、人生の土台』ともなります。
講演の最後には、美しい千羽鶴を生徒の皆さんに見せながら、調和の大切さ。
この鶴のように、同じ方向に向かって、一糸乱れぬ団結力から生まれることは何か…。
「勝つ」為に必要な心構えについて、お話しました。

体育部で女子生徒の指導にあたっていらっしゃる先生方、顧問の皆様。
また、生徒指導で女子生徒への規範意識を高めたいとお考えの、学校関係者の皆様。
皆様の部活やチーム・学校でも、体育会系女子対象の女子力アップマナー講座
『勝つ為に、身につけるべきこと』の講演。
実施してみては、いかがでしょうか?

この記事を書いたプロ

谷澤優花

人を敬う心“接遇”を伝えるビジネスマナーのプロ

谷澤優花(谷澤優花)

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