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谷澤優花

人を敬う心“接遇”を伝えるビジネスマナーのプロ

谷澤優花(たにざわゆうか)

谷澤優花

コラム

現場マナー研修は、協力業者全体で取り組むべき

建設現場に出入りする業者の方々への、近隣住民の眼差しとは

現場マナー研修に伺い、グループミーティングをされている班を回っていると、このような話を伺うことがありました。
「僕たちは、悪くないんだけど…。つい最近この現場に出入りする人のマナーが悪かった!と、近隣住民の方から叱られることがあった。僕らは、今日初めてこの現場に入っただけなのに・・・」
 理不尽なクレームは、その現場に従事している人にとって、やる気や仕事へのモチベーションがそぎ落とされてしまいます。また、苦情やクレームの際に、近隣住民の方に言い返すことによって、トラブルに発展することもあります。
では、どのようにすればよいのでしょうか…?



近隣住民は、その現場に出入りする人は皆、同じ企業(会社)の人と思っている

一つの建物を建設する為に現場には、その土地の測量から始まり、地盤調査、改良工事、建設に関わる資材の搬入・撤去、足場の設営、配管、塗装、と・・・、実際に建設工事に関わる元請の企業だけでない、様々な協力業者の方々が出入りします。依頼があった業者は、その依頼の日に現場に出向き、それぞれの担当の箇所の業務を責任もってあたっていることでしょう。ですが…、
その時に次のような意識をもって、現場に入っているでしょうか?
それは、「自分に与えられた作業を行うだけでは、いけない」ということです。
では、作業だけなく、どのようなことに気をつけないといけないのか、ここで改めて考えていきましょう。


1.作業時間を決められた時間で、行っているでしょうか?
   ⇒近隣住民は、騒音に対して大変敏感です。小さいお子さん、お身体の調子が悪い方、ご高齢の方といった皆様にも配慮し、作業時間の厳守は、第一です。

2.挨拶は、自分から積極的に行えているでしょうか?
   ⇒元請会社の現場監督者をはじめ、すれ違う近隣住民の方、同じ現場を出入りする業者同士、そして建物の進み具合をご覧になる為にいらっしゃった施主の方にも、相手に届く大きく明るい声や、笑顔で挨拶することは、とても大切です。挨拶のないことは、「現場従事者の対応の悪さに直結」すると言っても過言ではありません。

3.整地・清掃、整理整頓で、現場の意識の高さが分かります。
   ⇒測量・地盤調査・足場撤去後は、整地もしっかりできで、その現場の業務は終わりといえるでしょう。
    また、現場前の道路の清掃は、とても重要です。近隣住民の方にとって普段の生活や健康に関わるので(砂埃・粉じん)、清掃の仕方には、目を光らせています。また、現場の整理整頓は、安全面からも重要と言えます。現場における自分達の為にも、出入りする協力業者同士にとっても、常に整理整頓を心掛け、施主の方がいつご覧になっても良い状態を保つよう心掛けましょう。特に、タバコの始末・自分達の飲食のゴミ、また資材の梱包材は、最後に片付ければ・・・と、以外と見過ごされています。気を付けましょう。

4.敷地内・及び敷地周辺での用足しや喫煙
 ⇒施主の方が、大切にしている『資産』である敷地内。その大切な資産の上に、『新たな資産である建物』が 出来上がるのを楽しみにしている現場である。ということを、今一度、心に留めましょう。
    また、敷地内ではないから・・・と、現場周辺の水路や空き地の茂みといった所で、用を足したりしていませんか?
みなさんの「これくらい大丈夫だろう」といった自分の都合や勝手な判断は、工事の進み具合に影響します。近隣住民の方々は、常にご覧になっています。喫煙も含め、決められた場所で現場のルールや取決めを厳守することは、クレームにならない為にも、大切です。





協力業者・協力会社、全体での『現場マナー研修』の必要性

 2017年9月に静岡にて、丸宗建設株式会社 協力会永野会のご依頼により、「現場マナー研修」の講師としてお招き頂きました。会場には、80名近くの様々な分野でご専門の業者の方々が一同に会し、半日の研修を行いました。
 研修では、このコラムでもお伝えしたように、近隣住民の方は、現場に出入りする人は、みな同じ会社の人と思って、クレームや苦情をおっしゃることを改めて再認識し、その為に出来る事は、何か・・・を、順を追って学んでいきました。近隣住民の方々から、クレームをもらわない為にも、接する時間が短いことから生じるデメリットをいかに意識し整え、印象よく出来るのかを考え、研修後半には、受講者の皆様お一人お一人の挨拶の様子をipadで撮影し、ご覧頂きました。
 自分の挨拶の様子をご覧になった方々は口ぐちに、「声が小さい」「笑顔がなく硬い」「会社名と名前が言い慣れ過ぎて、相手に聞きとりにくい」といった事を、改めて実感なさっていました。講師が細かく指導するよりも、自分の様子を動画でご覧になることは、自分で気づき、改善するべき点をより理解できること、現場で実践に移しやすいといった点で、とても重要であると感じた研修でもありました。



 皆様、どの方々もご熱心に取り組まれ、「ありがとうございます。」と動画視聴の指導後、私にお礼の言葉をかけてくださる様子や、グループワークでの意見交換を積極的に行う様子は、丸宗建設株式会社と協力会の連携の強さと、それをまとめる協力会会長の信念、なにより『現場マナーに対する意識の高さ』を感じました。
 皆様のますますのご活躍とご発展を、遠い香川の地よりお祈りしております。

さぁ、皆様も一社だけでなく、協力会社・業者間全体での「現場マナー」研修、取り入れてみては、いかがでしょうか?

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谷澤優花

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