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コラム

宮城県大崎市立古川第一小学校でのオンライン講演

2023年2月20日 公開 / 2023年7月19日更新

テーマ:教育・人権講演会

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

2月18日(土)は宮城県大崎市立古川第一小学校の保護者の方を対象にオンライン講演(Google Meet)をしました。

テーマは「自信と意欲を引き出すプラスの問いかけ」

子育てのゴール

子育てのゴール。
これは様々な考えがあると思いますが
「子どもの精神的自立と経済的自立」
と考えるのが最も一般的と言えると思います。
経済的自立とは自分の稼いだお金で生活していけるということです。
精神的自立とは自分で考えて、自分で決めることができるということです。
思春期の発達課題がこの「精神的自立」です。
この間に子どもは自己決定できる精神的自立を達成しなければなりません。
習い事や部活をやめるかやめないか。
高校をどこにするか。
親が色々と口を出すことはこの発達課題の達成を邪魔することになります。
ですから高校入試で最も大切なのは、
どこの高校に行かせるかではなく「子どもが自分で決める」ということです。

親はついつい口を出しがちですが、
「精神的自立」という発達課題を背負った子どもの成長を願うなら
心配しながらも信じて任せていく勇気と覚悟が必要になるのだと思います。

プラスの問いかけ、マイナスの問いかけ

親が普段、子どもにかけている言葉の80%以上は
注意・命令・禁止・叱責です。
これらは上からの一方通行で対話になりません。
子どもの自信ややる気を引き出そうと思うなら、
もっともっと対等な立場で対話をしなければなりません。

子どもが考えていることや気持ち、
それらに耳を傾けて聞こうとする姿勢が大切です。

そういう意味では、今までの注意・命令・禁止・叱責の代わりに
もっと子どもの考えや気持ちを聞こうとして問いかけるようにしていけばいいのですが、
この問いかけにもプラスの問いかけとマイナスの問いかけがあります。
では、資料をもとに解説していきます。



問題はこれらの「マイナスの問いかけ」をいっぱいしているということです。
まずはそこを意識化する。
意識して「プラスの問いかけ」に変えていく。
そうすると「プラスの問いかけ」をしている皆さんも、されている子どもたちもプラス思考・ポジティブ思考に変わっていきます。
親子の会話も前向きになってきます。
子どもにかける言葉が変わると子どもとの関係、親子関係が変わってきます。
そして子どもとの関係が変わってくると子どもが変わってくるのです。

実は自信とやる気を引き出す最大のカギは親子関係にあります。

自信と意欲を引き出す親子関係とは




1、幸せを受け取る(子どもの存在を喜ぶ)
親になりますとついつい子どもに何をしてやれるか、何を身につけさせられるかと
与える事ばかりに目がいきがちですが本当は子どもが生まれる時に持ってきてくれた
愛や喜びや幸せを受け取ることの方が何倍も大切なんじゃないかと思うんです。
なぜか?
幸せな親が幸せな子どもを育てるからです。
親はね。
勘違いしてしまうんです。
親が子どもを幸せにしてやらないと、て思ってしまうんです。
でも逆なんですね。
子どもが親にいっぱい幸せを与えてくれているんですね。
本当は親は幸せをもらっている側なんですね。
そしていっぱい幸せをもらったらいいんですね。
幸せな親が幸せな子どもを育てるからです。
そうして子どもに幸せを返していったらいいんですね。

2、そのままを愛する(変えようとしない)
やんちゃな子はやんちゃな子のまま、
引っ込み思案な子は引っ込み思案な子のまま、
そのままを愛するということです。

子どもが不登校になったら親はどうしても直したくなります。
でも本当は直そうとするのではなく、その不登校のままのその子を愛することこそが一番の解決の近道です。

私が不登校の子たちから教えてもらった「不登校を直す魔法の言葉」というものがあります。
ちょっと紹介しますね。
それは
「ゆっくり休んだらいい」です。

そういうふうに親に言ってもらえたら本当に安心できるし、親に愛されていると思えるし、自分のことを信頼してもらえているって思える、て言うんですね、子どもたちは。
そしてそう思えたら勇気が出てきて、元気も出てきて自分のちょうど良いタイミングで学校に行けるようになるということです。

子どもからの3つのプレゼント

子どもは生まれるときに3つのプレゼントを持って生まれてきます。
1つ目は「愛する喜び」。
2つ目は「愛される喜び」。
3つ目は「愛する者同士が共に暮らす喜び」。
どれも喜びというプレゼントなんですね。

愛する喜び
皆さんは一つの願いを持って出産に臨まれました。
「どうか無事に生まれてきますように。どうか元気に生まれてきますように。」
そしてその願いが叶って、この世で一番嬉しい知らせを聞かれたのです。
「〇〇さん、元気な男の子ですよ。」
「〇〇さん、元気な女の子ですよ。」
あのとき、それだけで嬉しかった。
元気以外何も望んでいなかった。
あのときのあの気持ちこそ無条件の愛です。
皆さんはすでにお子さんが生まれたあの瞬間に無条件の愛はもらっているのです。
子育ては何も難しいことはないんです。
あのときのあの気持ちのまま育てたらいいんです。
「元気やったらそれでいい。」
そうしたら子育ての悩みのうち8割以上は消えるのです。
子育ての悩みは子どもに求める心から起こってきます。
「この子にはこうなってほしい」
「この子にはああなってほしくない」
その思いが子どもを苦しめ、皆さんを苦しめているのです。
元気やったらそれでいい、と。
おおらかな気持ちでいれば楽しく幸せに子育てしていけるのです。

愛される喜び
子どもはどんなお母さんでも愛します。
顔は関係ありません。
性格も関係ありません。
たとえどんなに叱られても自分のお母さんが一番いいのです。
皆さんもお子さんを叱られることが多いと思います。
それで全然構いません。
大切なのは、怒らないように我慢することではなくガミガミ怒るこの自分を子どもたちはその度に許し、愛し続けてくれているということに気がつくということです。
そしてそれを忘れないということです。
子育ては悩みと不安と自己嫌悪の連続です。
時にはイライラして子どもに言ってはいけない言葉も言ってしまうときもあります。
子どもには言ってはいけない言葉とは何か。
それは子どもの存在を否定する言葉です。
「こんな子いらん」
「消えて」
「大嫌い」

でも子どもの愛はたとえ「大嫌い」と言われても「ダイスキ、ダイスキ」と言って抱きしめてくれる愛です。
この世に神様の愛があるとしたらそれは子どもが親に向ける愛です。
無条件なんですね。
だからいくら理不尽に怒っても「抱っこ」て言ったでしょ。
たとえ冷たく突き放そうと口汚く罵ろうと夜になったら「ママと寝る」て言ったでしょ。
子どもたちはその度にあなたを許し、変わらずに愛し続けてくれているんですね。
また子どもたちは無条件にお母さんを信じています。
信じられる理由があるから信じているのではありません。
理由は一つもない。
理由がなくても信じる、それが信じるということです。
かつてこれほどまでに純粋に無条件に愛され、信じられ、必要とされたことがあったでしょうか。
これは子どもたちから「愛される喜び」をプレゼントされたんですね。

愛する者同士が共に暮らす喜び
これを別名「幸せ」と申します。
皆さん、結婚される方に「お幸せに!」ておっしゃいますね。
どうしてそう言うのでしょうか。
それはこれから愛する者同士が共に暮らすからです。
皆さんはすでに愛するお子さんたちとお暮らしです。

「幸せはなるものではなく気づくもの」
大切なのはこれから幸せになろうと努力することではなく、すでに幸せだったと気づくことなんじゃないでしょうか。


許し合って笑いあって
子どもたちは何も子育ての上手なお母さんに育ててもらいたい訳ではありません。
子どもたちはそのままのあなたに会いたくて、そのままのあなたに育ててもらいたくてあなたの許に生まれてきました。
ですから欠点も在るがまま、そのままのあなたで育ててあげてください。
だけどママには笑っていてほしい。
笑うためには許すことが必要です。
誰を?
自分を、です。
誰にでもダメなところや欠点はあると思います。
皆さんは自分のそのダメなところや欠点を許してください。
そして自分の欠点を許したように、ご主人やお子さんのダメなところや欠点を許してあげてください。
そうすれば家庭に笑顔が生まれます。
そうして皆さんが許し合って、笑いあって幸せに子育てしていかれることを心より願っております。

本日は長い間私の拙い話にお付き合いいただきましてありがとうございます。
誠にご清聴ありがとうございました。



        < リンク >

 
 教育講演・人権講演のテーマや内容、お問い合わせについては
 http://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/64075/

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    < 最近行った講演会 >

 2022年1月 徳島県立人権教育啓発推進センター主催講演会
 「子どもの自己肯定感を高める7つの方法」
 https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5128247/

 2022年12月 舞鶴市立加佐中学校区PTA教育講演会
 「自信と意欲を引き出すプラスの問いかけ」
 https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5124631/

 2022年11月 福岡県PTA連合会南筑後ブロック研修会
 「自信とやる気を引き出すプラスの問いかけ」
 https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5124364/

 2022年11月 三重県私立学校保護者会連合会研修会
 「自信と意欲を引き出すプラスの問いかけ」
 https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5124151/

 2022年11月 舞鶴市立青葉中学校区PTA連絡協議会人権講演会
 「自信とやる気を引き出すプラスの問いかけ」
 https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5123967/

 2022年11月 高砂市立荒井中学校
 「自分の可能性を開く7つの問いかけ」
 https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5123130/

 2022年11月 和歌山県橋本市立清水小学校
 「自信とやる気を引き出すプラスの問いかけ」
 https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/512298

この記事を書いたプロ

長谷川満

子どもの自信とやる気を引き出す教育のプロ

長谷川満(家庭教師システム学院)

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