マイベストプロ大阪
福味健治

建築主の思いを形にする注文住宅の専門家

福味健治(ふくみけんじ) / 一級建築士

岡田一級建築士事務所

コラム

東南海地震の被害想定が見直し。死者最悪30万人に

2012年6月22日

テーマ:【免震住宅・地震対策】

コラムカテゴリ:住宅・建物

5月末内閣府が東南海地震の被害想定を最悪死者30万人と発表しています。2003年に発表した死者数の10倍の数字です。

最悪と前置きされていますが、30万人は驚愕の数字です。関東大震災で10万人。東京は首都機能を喪失し、大阪の人口が東京の人口を逆転しています。東日本大震災で2万人。阪神大震災で6千人。30万人は自然災害では未曾有の数字です。日露戦争での日本人犠牲者数は5万人。太平洋戦争の民間人犠牲者は80万人で、大日本帝国は崩壊しています。
30万人の犠牲者は、戦争レベルの犠牲者数です。また自然災害で国家が崩壊した例は有史以前を除けば、18世紀にポルトガルで発生したリスボン地震が知られるのみです。リスボン地震の犠牲者は約6万人で、海洋貿易国家としての地位を喪失し、現在に至ってます。

30万人もの犠牲者を出し、その数倍の被災者を抱えて日本は危機を乗り切れるとは思えません。
危機管理能力が政府に無いのは福島原発事故を例に挙げるまでもなく明らかです。
自分が自分達の命と財産を自分達で守ることを考えなければ、この国は破綻します。国が定めた基準に適合しているから、地震には安全と考えるのは大きな間違いです。国が定めた基準にこだわることなく可能な限りの手立てを講じるべきです。

この記事を書いたプロ

福味健治

建築主の思いを形にする注文住宅の専門家

福味健治(岡田一級建築士事務所)

Share

関連するコラム

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ大阪
  3. 大阪の住宅・建物
  4. 大阪の注文住宅・住宅設計
  5. 福味健治
  6. コラム一覧
  7. 東南海地震の被害想定が見直し。死者最悪30万人に

© My Best Pro