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神野沙樹

「活き生き組織」をともに作る社会保険労務士

神野沙樹(かみのさき) / 社会保険労務士

株式会社Niesul(ニースル社労士事務所併設)

コラム

【すぐにできる】会議・ミーティング・研修時のざわざわを押さえたい!五感にアプローチする環境改善法

2018年10月18日 公開 / 2021年2月26日更新

テーマ:いきいき会議のコツ(組織活性)

コラムカテゴリ:ビジネス

ざわざわ落ち着かない時

ザワザワしている会議、その要因は何?




「ざわざわとしている」と一口に言っても、いろいろな要因に基づく場合があります。

考えられる要因を分けると、①進行役、②参加者、③環境が考えられます。

①進行役
 ・声が小さいので、全体に聞こえていない
 ・議論する時と、聞いて欲しい時の区別が分かりづらい
 ・こそこそと話す人に対して注意していない(できない)
 ・進行することに必死で、ざわざわしていることまで気が回らない

②参加者
 ・話しているテーマに集中できない、積極的に参加できない(したくない)理由がある
 ・自分くらい話しても大丈夫だろうと思っている
 ・会議、ミーティングと知っていても頻繁に業務の電話がかかってくるため集中力が切れる
 ・仕事が忙しく、慌ただしく会議室に入ってきた

③環境
 ・会議室の外の音(声)がうるさい、部屋の外が見えるため、集中できない
 ・部屋が整理整頓されておらず雑然としていて、落ち着くことができない
 ・部屋が広すぎる

みなさんが関わられる会議での「ザワザワ」の要因は、
どんなことが考えられ、出来る対策は何があるでしょうか。

場を落ち着かせたいとき!

参加者の属性・レベルに関係なくすぐに取り組める環境改善方法



前述のとおり、落ち着かない空気、
ざわざわする雰囲気にはいろいろな要因があります。

その中で、自分自身や他者をすぐに変えることは難しいですが、
「環境」を整えることで落ち着かせられることがあります。

今回は、すぐに取り組める「環境改善」できる方法を見ていきましょう。

①「耳から入る情報」で工夫する
 ・静かな音楽(ジャンルとしては、イージーリスニングやヒーリングなど)をかける
 ・窓を閉める、ドアを閉める
 ・外で大きな声で話している人に対して、少し静かにしてもらえるよう協力を促す
 ・会議室内を無音(聞こえてくるのは外の声のみ)にする
  (例:目をつぶってもらう、何かを個人個人で書いてもらうなど)
 ・各グループの話し合いを終了したいとき、少しザワザワした時に、
  ベル(チーンという合図)を鳴らす


②「目から入る情報」で工夫する
 ・会場が広い場合、少し参加者どおしが近づき距離を縮める
  (机を取る、1テーブル2人掛けを3人掛けにしてみる、など)
 ・会場が広い場合、パーテーションで会場を仕切ることで面積を狭くした空間を作る
 ・一旦目をつぶり、自分のこころを内省する(心落ち着かせる)時間を作る
 ・照明を少し暗くする、一旦真っ暗にする
 ・ブラインドやカーテンを閉める

③「鼻から入る情報」で工夫する
 ・お香やアロマを焚いて、心をリラックスさせる

④「口から入る情報」で工夫する
 ・飲み物を配る、小さいお菓子(飴など)を配る

「静かに考えを深めたい場面」「活発に議論する場面」の使い分け




これまで、ザワザワしている落ち着かない場の沈め方について見てきました。

しかし、いつでも落ち着いている方が良いかというと、そうでもありません。
ざわざわしている場にも良い面・悪い面がありますし、静かな場も同じ。

話し合う内容や場面、シチュエーションによって
「静かに考えを深めたいとき」と「活発に議論したいとき」の両方があるからです。

一番良いのは、進行役や運営側の意図と、その状況がマッチすること。
つまり、有効に使い分けられる状況が一番です。

前述しましたが、「人(進行役のスキル・参加者の意識)」を変えるのは
時間を要し難しいですが、環境を変えることであればすぐに取り組むことが出来ます。

「そんなことで変わるの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
弊社自身、様々な企業様や場面においてミーティングや研修時をする中で、
環境というものがいかに大切かということを実感してきました。

もし、「今回は静かに考えを深めたい」という場合は、
このコラムに記載されている方法を実践し、
「もっと活発に議論してほしい」という場合は、
「【事前準備なし】会議やミーティングで意見が出ない!空気が重たい…そんな時の解決策11
を参考に、使い分けてみてくださいね。

一回の会議の中で、前半・後半で分けてみることも有効です。

■まとめ

ざわざわしているな、もう少し落ち着いてほしいなという場面に遭遇したら、
次のステップで解決を試みてみましょう。

ステップ1 ザワザワしているその要因を探る
(進行役にそこまで気を回す余裕が無い場合は、
 運営側の方がしっかりと観察してみてください。それが、次の会議改善につながります)

ステップ2 環境を変えてみる
(①視覚、②聴覚、③嗅覚、④味覚からのアプローチ)

ステップ3 効果測定
(どんな変化があったかを観察します。
 効果測定は、ステップ1以上に、「運営側」の方が良く観察してあげてください。
 進行役は細かな変化を察することはなかなか難しいからです)

ちょっとした工夫が、みなさんの会議を良くする種です。

居心地の良い会議、生産性の高い会議というのは、進行役のスキルが高いのではなく、
参加者の意識も非常に高いのが特徴的です。

このように説明すると「レベルの高い人ばかりの集まりだったから」
と言われることがありますが、そんなことはありません。

いくらレベル(知識・能力)の高い方が集まったとしても、
それが居心地の良い会議・生産性の高い会議を産むとは限らないからです。

それは、環境改善の小さな種をまき続けた結果です。

はじめは小さな種が、段々と花が開き、実を結びます。
信じて実践をしてみてくださいね。

この記事を書いたプロ

神野沙樹

「活き生き組織」をともに作る社会保険労務士

神野沙樹(株式会社Niesul(ニースル社労士事務所併設))

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