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意外と知らない人が多い住宅ローンの返済方法、元利均等返済と元金均等返済の違い

2022年8月5日

テーマ:住宅ローン

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラムキーワード: 住宅ローン 固定金利住宅購入 諸費用住宅ローン 審査

意外と知らない人が多い住宅ローンの返済方法


住宅ローンの返済方法ですが、元利均等返済と元金均等返済の2種類があります。

不動産広告に記載されている毎月の返済額○○○円と書いているのは
ほぼ100%元利均等返済の金額です。(毎月の返済額が元金均等返済より安くなるため)
また、金融機関に聞いても元利均等返済をオススメしている場合がほとんどのようです。

どう違うかと簡単に言うと

元利均等返済は毎月の返済額(金利+元金)が一定で当初返済額は元金均等返済より安くなります。


元金均等返済は毎月の「元金」の返済額が一定で、金利負担分は毎月変わってきます。よって毎月の返済額は変わります。
ローン完済時の総支払額は元利均等返済より安くなります。


具体的に返済例で見てみましょう。
3000万円借入・30年返済の場合で試算しました。

元利均等返済元金均等返済
金利0.8%0.8%
毎月の返済額93,760円103,333円
支払利息総額3,753,636円3,609,840円
総支払金額33,753,636円33,609,840円
利息割合11.12%10.74%

毎月の返済額は「元金均等返済」は当初月の額になります。返済16年後には返済額が93、388円となり元利均等返済の毎月返済額を逆転します。
(毎月元金残高について利息計算するので返済が進むにつれ毎月の返済額も減ってます。)
低金利の昨今はどちらを選んでも総支払額も毎月の返済額も大きくは変わりません。

では、金利が3%に上がった場合はどうなるでしょう?

元利均等返済元金均等返済
金利3.0%3.0%
毎月の返済額126,481円158,333円
支払利息総額15,533,001円13,537,380円
総支払金額45,533,001円43,537,380円
利息割合34,11%31,09%


まだ、今のところ低金利なので元利均等返済でも元金均等返済でも大差はありません。
この試算だと金利0.8%だと30年間で14万4千円程度の差額です。
しかし金利が3%に上がった場合だと総支払額の差額が約200万円も違ってきます。

金融機関は元利均等返済を選んでもらった方が儲かる仕組みです。
毎月の返済額をなるべく抑えておきたい方は元利均等返済を選択するのが良いと思いますが余裕のある方は元金均等返済の方が金利負担も少なくローン残高も減るのが早いのでこちらを選択する方がお得になります。

*ちなみに住宅ローン以外のアパートマンションなどの投資物件でも同様です。



この記事を書いたプロ

藤本忠昭

物件の価値を高める不動産のプロ

藤本忠昭(エフステージ株式会社)

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