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職場に馴染めない人のコミュニケーション能力を高める10の方法

2020年1月26日 公開 / 2022年2月2日更新

テーマ:仕事

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

職場の人と仲良くなれない、
職場に馴染めない、

という人は少なくありません。


自分だけ孤立し、居心地が悪く、
仕事に行くのが辛い。


職場に馴染めない人は、
コミュニケーション能力が低いです。



この記事では、
コミュニケーション能力を高める
具体的な10の方法をご紹介します。


10個の中でどれか一つでも
実践して頂くことで、
職場での人間関係が改善されることでしょう。


ぜひ最後まで読んでください。


こんにちは。
公認心理師の大城ケンタです。
よろしくお願いします。

カウンセラー写真

職場に馴染めない、よくある2つのパターン

<1、みんな良い人だけど、職場に馴染めないパターン>


職場の雰囲気は悪くないけど、


・話が合わない
・話の輪に入れない
・テンションが合わない
・自分だけ年齢が若い



例えば、

・昼休みにみんなが楽しそうに話しているのに、自分だけ会話に入れず、孤立してしまう。

・飲み会で話が盛り上がっているのに、自分は隅っこでポツンと孤立している。

・周囲と連携を取ろうとするが、気を使ってしまい、馴染めない。


こういったことで、職場に馴染めないというパターンです。

<2、苦手な人が多くて、職場に馴染めないパターン>


とにかく、職場の雰囲気が悪い。


・同僚のやる気がない。

・仕事をお願いすると、相手が不機嫌になる。

・ことあるごとに嫌味を言われる。

・愚痴を言える雰囲気ではない。

・仕事ができず上司に怒られるので、周囲から仕事ができない人と思われている。


こういったケースで職場に馴染めないことがあります。

職場に馴染めない人の4つの特徴


ここでは職場に馴染めない人の特徴を4つ挙げます。

この4つのどれかに当てはまると、
他人とのコミュニケーションが上手くいかず、
周囲の輪に入れなかったり、
職場で孤立する傾向にあります。


一つずつ見ていきますので、
ご自分に当てはまる項目がないか
確かめてみてください。

<1、自分のことを話すのが苦手>


・話すより聞き役になることが多い
・愚痴や不満を言うのが苦手
・自分の話なんてつまらないと思っている
・自分の話なんて誰も興味がないと思っている


こういった人は、
自分から積極的に話しかけることが
少ない為に、雑談ができない。


グループで話が盛り上がっていても、
その場に居るだけで、
みんなと打ち解けて交流できないのです。

<2、甘えたり、お願いするのが苦手>


・一人で抱え込みやすい
・仕事を他人にお願いするのが苦手
・他人に甘える、頼るのが苦手
・仕事を手伝ってもらうことに抵抗がある
・人に迷惑を掛けてはいけないと思っている


こういった人は、
自分が苦しい状況であっても、
それを口に出せないので、
無理をしやすいです。


さらに思ったことを
素直に表現できない為に、
会話が表面的は話になりがちです。

<3、人の意見に合わせてしまう>


・嫌と言えない
・断れない
・自分で決めれない
・相手に任せることが多い
・自分の意見がない
・言い争いをしたくない
・嫌な雰囲気になるのが嫌


こういった人は、ある意味で、
世間的には良い人、優しい人と
思われるかもしれません。


ただし、自分の意見がなく、
人の意見に合わせてしまうので、
ディスカッションや話し合いができない。


人と意見をぶつけ合うこと、
意見を擦り合わせることが苦手なので、
グループの中に入れず孤立することがあります。

<4、自分に自信がなく、自己評価が低い>


・自分の発言に自信がない
・責任を取りたくない
・嫌われるのが怖い
・周囲にどう思われるか気になる
・自分なんて大した人間ではない


このように自信がなく、
自己評価が低い人は、
会話の際に周囲の目が気になり、
グループの輪に入れない。


自信がない人は、
子供の頃から自信がなく、
同じパターンを繰り返しているのです。

職場に馴染めない人のコミュニケーション能力を高める10の方法


ここからは職場に馴染めない人の
コミュニケーション能力を高める為の、
具体的な10の方法をご紹介します。


どれか一つでいいの、
できそうなことがあれば、
ぜひほんの少しの勇気を出して、
実際に行動してみてください。

<1、声のボリュームを大きくして、挨拶をする>


すごくシンプルなことですが、大事なことです。


もしかして、下を向いたまま、
相手と目を合わせず、小さい声で
「おはようございます」と言っていませんか?


自分から積極的に、相手の目を見て、
普段より2割増しくらいの声の大きさで
挨拶してください。


声を少し大きくするだけで、
何となく自分に自信が持てるようになります。

<2、挨拶をした後、何か一言付け加える>


挨拶した後に、
何か一言付け加えてください。


例えば、

「おはようございます。今日も暑いですね」

「おはようございます。ちょっと涼しくなってきましたね」

「おはようございます。今日も頑張りましょう」

「おはようございます。週末にお花見に行ったんですけど、桜が綺麗で見頃でしたよ」

「おはようございます。あれ!?髪の毛、切ったんですね」

「おはようございます。今日は予定が詰まってて大変そうですね」

「お疲れ様でした。週末はゆっくり休んでくださいね」

「お先に失礼します。頑張ってください」


付け加える一言は、何でもいいです。


とにかく、挨拶した後に、
何か一言、言ってください。


これだけでも
お互い心を開くことができます。

<3、見えたことを伝える>


見えたことをそのまま
口に出してみるのです。


例えば、

「髪の毛、切られたんですね」
「今日は元気がなさそうですね」
「今日は忙しそうですね」
「今日は絶好調ですね」
「何だか、暑そうですね」
「何だか、寒そうですね」
「服装がお洒落ですね」
「その鞄、カッコいいですね」


これも見えたもの、気づいたことなら、
何でもいいので、心の中で思ったことを、
あえて口に出してみてください。


心の中で溜め込まない練習です。
それが会話の第一歩となります。

<4、名前を呼ぶ>


人の名前を呼ぶことってありますか?
意外と呼ばない人が多いですね。


ぜひ名前を呼んでください。


「〇〇さん、おはようございます」
「〇〇さん、さっきはありがとうございました」
「〇〇さん、今日は疲れてますね」
「〇〇さん、さっきの仕事のこと教えてください」
「〇〇さん、そろそろ休憩に入ってくださいね」


タイミングはいつでもいいので、
とにかく相手の名前を呼ぶことを
意識してください。


言えそうな時は、
すかさず相手の名前を呼びましょう。


人は自分の名前を呼ばれることで、
「私のことを大事にしてくれているんだな」
と無意識に思うものです。


自分のことを大事に
扱ってくれている人には、
優しく接してくれるものです。


さらに、名前を呼ばれることで、
相手に親しみを感じます。


名前を呼ばずに、
いきなり要件を伝えると、
心理的な距離感が出来て、
心の距離が縮まりません。


ぜひ相手の名前を呼んであげてください。

<5、褒める>


仕事や日常で相手を褒めることはありますか?


特に日本人は褒めるのが苦手です。


相手を褒めることで、
心を開いてくれやすくなり、
コミュニケーションが円滑になる
キッカケになります。


褒める時は、次の3つを意識しましょう。


・持ち物を褒める(例、 その鞄、素敵ですね。アクセサリーが似合ってますね)

・行動を褒める(例、さっきのお客様への対応はとても良かったよ。よく観察してるね)

・人柄を褒める(例、あんな気遣いができるのはさすが〇〇さん!親切ですね)


行動や人柄を褒めるのが苦手な人は、
相手の持ち物を褒めることから
始めるとよいでしょう。

<6、感謝を伝える>


シンプルに
「ありがとうございました」
「ありがとうございます」
と言うだけです。


ただし、意識するポイントは、回数です。


例えば、
・仕事を手伝ってもらった時
・仕事を教えてもらった時
・差し入れのお菓子をくれた時
・エレベーターでボタンを押してくれた時
・褒めてもらったり、励ましの言葉を掛けてくれた時


とにかく感謝を伝えられる場面があれば、
すかさず「ありがとうございます」と言う。


さらに「ありがとうございます」の後に、
もう一言加えると、尚良いですね。


「ありがとうございます。助かりました」

「ありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいです」

「ありがとうございます。いただきます」

「ありがとうございます。その言葉で、気持ちが軽くなりました」

「ありがとうございます。頑張ります」


こんな感じで、一言添えると、
それだけで心の距離がグッと近くなります。

<7、質問する>


仕事についてわからないことがあれば質問する。


上司や先輩が怖くて、
質問しにくい雰囲気だとしても、
質問することがあなたの仕事です。


職場に馴染めない理由の一つは、
仕事が覚えられない時です。


わからないことがあっても、
上司が怖くて質問できない。


質問できないから、わからないことが、
わからないままの状態になる。


その結果、仕事ができない。


いつまでたっても覚えられない、身につかない。


そういった悪循環に陥りやすいので、
質問しにくい雰囲気だとしても、
勇気を出して、わからないことは
そのままにせず質問しましょう。

<8、報告、連絡、相談を増やす>


上司や同僚とコミュニケーションが
取れていない時は、
報告、連絡、相談を増やすことです。


心理学では、
コミュニケーションの量が増えたり、
相手との接触頻度が上がることで、
相手に好意を感じやすくなる

「単純接触効果」

というものがあります。


同じ職場にいるのに、
あまり上司や同僚と話さない人は、
意識的に報告、連絡、相談を増やし、
コミュニケーションの量を増やしましょう。


別にわざわざ上司に
報告しなくてもいいことってありますよね。


でもそれをあえて報告しておくことで、
心の距離が縮まったり、
信頼関係が築きやすくなります。

<9、手伝う>


上司や同僚と一緒に仕事をしている時に、
「何か手伝いましょうか?」
と自分から声を掛けてみる。


基本的には上司や同僚の立場としては、
自分の仕事を手伝ってもらえるのは嬉しいですし、
その優しさや気遣いに嬉しく感じるものです。


自分の仕事で精一杯で、
他人の仕事まで手伝う余裕がない
かもしれませんが、


おやつの準備をしたり、
ちょっとした雑務で手伝える場面があれば、
すかさず「手伝いましょうか?」と聞いてみましょう。


なんなら、
「手伝いましょうか?」
と相手に確認せずに


「手伝いますよ!」と、
率先して手伝うとより積極的で、
好印象になるでしょう。

<10, 相手に興味を持つ>


上司が怖い、同僚と馴染めないという場合、
往々にして、相手に興味がないことが多いです。


相手に対して恐怖や不安があるにも関わらず、
相手に興味を持つのは難しいかもしれません。


興味を持つのが難しいというより、
興味を持ちたくない。


と言ったほうが正確かもしれません。


ただし、もしあなたが
上司や同僚と打ち解けて、
関係を良好にしたいのなら、


相手に興味がなくても、
あえて興味を持って話しかけることが役立ちます。


特に雑談はお勧めです。


基本的に、
人は自分に興味を持ってもらえると
嬉しいと感じるものです。


それは自分のことを
大切にされているように感じるからです。


そこで、上司や同僚と雑談することで、
相手が心を開き、お互い会話が生まれるのです。


相手に興味がなくても、
それでも興味を持つという姿勢が、
周囲との関係性を深めるのです。

コミュニケーション能力を高めるよりもっと重要なこと


職場に馴染めない人は、
コミュニケーション能力を高めることが大事!


というのは、
あなたもお気づきだと思います。

しかし、コミュニケーション能力を
高める前にもっと大事なことがあります。


そもそもコミュニケーションは、
相手に積極的に関わることが必要です。


ところが、
相手が怖くて萎縮してしまう人は、
積極的に関わることができません。


もう少し正確に言うと、
積極的に関わりたくない。


これが正直な気持ちではないでしょうか?


だから、職場に馴染めない人は、
他人と積極的にコミュニケーションを
取りたいという意欲やエネルギーがないのです。


ではそういう場合は、どうしたらいいか。


コミュニケーション能力を高めるよりも、
まずは「他人と関わりたい」という
意欲やエネルギーを取り戻すことが必要になります。


「他人と関わりたい」という
意欲やエネルギーを取り戻すためには、


・自分を肯定すること
・自分を受け入れること
・自分を好きになること
・自分を否定しないこと



こういったことが必要です。


自分を受け入れ、自己肯定感が
高まることで、他人ともっと話したいと
思えるようになるのです。

職場に馴染めない人の自己肯定感の高め方


職場に馴染めない人は自己肯定感が低く、
自分に自信がありません。


自己肯定感とは、

・私は私でいいんだ
・私はこれでいいんだ
・私は重要な存在だ
・私は会社にとって必要な人間だ



このように自分で自分を肯定している感覚す。


この自己肯定感が低いと、
自分に自信がなく、
他人とコミュニケーションを
取るのが怖くなります。


職場に馴染めない人は、
自己肯定感を高めて、
自分に自信を取り戻すことで、


人間関係が良好になったり、
グループの輪に入ってコミュニケーションを
楽しむことができるのです。


ではどうやって自己肯定感を高めるか、
その方法をご紹介します。


<自己肯定感を高める2ステップ>


①まず鏡を見てください。
自分の顔が見えますよね。


(もしくは、
ぬいぐるみを目の前に置き、
それを自分だと思ってください)


②鏡に映る自分に、
ねぎらいの言葉を掛けてください。


鏡の中の自分が、
安心するような優しい言葉を掛けてください。


例えば

「よく頑張ってるね」
「頑張ってることを知ってるよ」
「あなたは悪くないよ」
「職場に馴染めないのは辛いよね」
「私はあなたの味方だよ」


鏡の中の自分が
安心できたと思ったら、
終了して下さい。


この心理ワークをすることで、
心が軽くなったり、
あたたかい気持ちになったり、
何となくいい感じを体感できたら、
その感覚を味わってください。


少し自己肯定感が高まっていることでしょう。

まとめ


この記事では職場に馴染めない人に向けて、
コミュニケーション能力を高める
10の方法を紹介しました。


まずはその10個の中で、
何か一つでも出来ることを実践してください。


もし1つも実践できないのであれば、
自己肯定感を高める必要があります。


その場合は、後半でご紹介した
「自己肯定感を高める心理ワーク」
を行ってください。


あなたが自信を取り戻し、
他人と良好な人間関係を
築けることを願っています。

この記事を書いたプロ

大城ケンタ

自分に自信が持てる心理カウンセリングを行う専門家

大城ケンタ(心理カウンセリングルーム∞ひびき)

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