改正法の下では、特別損害の範囲が変わる 主観から客観へ
(業務執行組合員の辞任及び解任)
第672条 「組合契約の定めるところにより一人又は数人の組合員に業務の決定及び執行を委任したときは、その組合員は、正当な事由がなければ、辞任することができない。
2 前項の組合員は、正当な事由がある場合に限り、他の組合員の一致によって解任することができる。
(組合員の組合の業務及び財産状況に関する検査)
第673条 各組合員は、組合の業務の決定及び執行をする権利を有しないときであっても、その業務及び組合財産の状況を検査することができる。
【コメント】
この2条は,字句を改め,趣旨を明確にしたもの。
(組合の債権者の権利の行使)
第675条 組合の債権者は、組合財産についてその権利を行使することができる。
2 組合の債権者は、その選択に従い、各組合員に対して損失分担の割合又は等しい割合でその権利を行使することができる。ただし、組合の債権者がその債権の発生の時に各組合員の損失分担の割合を知っていたときは、その割合による。
【コメント】
組合の財産は総組合員の合有とされ,組合員の財産ではない。そこで1項で,組合の債権者は,組合財産に対し権利を行使できることを明文化したものであるが,組合員に対しても権利の行使ができるものとした。
第676条 組合員は、組合財産についてその持分を処分したときは、その処分をもって組合及び組合と取引をした第三者に対抗することができない。
2 組合員は、組合財産である債権について、その持分についての権利を単独で行使することができない。
3 組合員は、清算前に組合財産の分割を求めることができない。
【コメント】
本条は,組合の財産が合有とされることからの規律である。
(組合財産に対する組合員の債権者の権利の行使の禁止)
第677条 組合員の債権者は、組合財産についてその権利を行使することができない。
【コメント】
本条も,組合の財産が合有とされることからの規律である。