コラム
企業経営と危機管理 15 納入先会社から刑事告発された会社
2012年12月9日
食品加工会社であるPハムは、平成15年2月、アレルギーを起こす物質(卵白)を製品の中に使いながら、そのことを表示しなかった理由で、その製品の納入先であるイオンから契約を解除された。その後、イオンは、Pハムを、食品衛生法20条の「食品、添加物、器具又は容器包装に関しては、公衆衛生に危害を及ぼすおそれがある虚偽の又は誇大な表示又は広告をしてはならない」という規定に違反したとして、刑事告発した。事件発覚当時、Pハムは、イオンに対し、製品の製造を下請会社に丸投げし、下請会社が使っていた材料を十分チェックしていなかった、という弁解をしたが、警察の捜査では、下請会社からPハムに送られたFAXには、卵白を使用している事実が書かれていて、Pハムの食品衛生法違反は明白とされ、その後Pハムは会社自身と元品質管理部長などが罰金刑に処せられた。
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