コラム
間違えやすい法令用語 41 設計金額と予定価格(許容価格)と最低制限価格
2012年12月10日
設計金額も、予定価格(許容価格)も、最低制限価格も、地方自治体が公共工事を発注するときに使われる言葉です。
設計金額とは、自治体がする公共工事の見積額です。金額の算出は、標準的な施工業者が、標準的な工法で工事を行うことを前提に、資材費や人件費など工事に必要と見込まれる費用を積算してなされます。
予定価格とは、設計金額を基に、自治体が設定する落札の上限価格です。これは計算で算出されるものではなく、設計金額より若干低めの金額として政策的見地から設定されますが、設計金額にランダム係数を乗じて算出する場合もあります。
なお、公共工事の入札では、最低制限価格を設定する場合があります。
最低制限価格とは、落札できる最低の価格(それ以下の入札価格では落札できない価格)です。
公共工事は、採算のとれないような価格で入札した業者に落札させると、工事の品質を確保することができないために、落札下限価格としての最低制限価格を設定しているのです。
自治体が、最低制限価格を設定しない場合は、低入札価格調査制度を導入しています。低入札価格調査制度とは、一定の基準(低入札価格調査基準)を定めて、それを下回る入札があった場合に、その金額で落札した業者が適正な工事の施工が可能かどうかを調べる制度です。この調査の結果、利益も見込めないような価格で入札したと判定された業者は落札が認められません。
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