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谷津吉美(やつよしみ) / 薬剤師

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コラム

体内を循環する赤い液体「血」―瘀血(おけつ)

2017年10月30日 公開 / 2022年2月1日更新

テーマ:漢方・健康の保ち方 ― 気・血・水の循環

コラムカテゴリ:医療・病院



 体の中を順調にめぐっている血液が変調を来たし、欝滞して循環障害を起こした状態をふる血のとどこおりと呼び恐れられます。即ち瘀血のことです。瘀血があると月経の異常、便秘、めまい、のぼせ、冷え、肌荒れが目立つようになり、生理痛、不妊、子宮筋腫、卵巣嚢腫、腎炎、肝炎、膠原病、アレルギー、動脈硬化症、ガンなども瘀血を疑ってみねばなりません。
瘀血の顔色は、浅黒い、黒味を帯びた黄色、貧血気味の蒼黒いなどさまざまです。また舌のウラ側は赤黒い静脈の怒張を見ることがあります。
日本のベテラン漢方家は、腹力と臍部や回盲部付近を按圧して放散する圧痛から瘀血を鑑別して診断する技を持っています。
瘀血の成因は未だ分かっていませんが、食事も大いに影響し、四ツ足や赤味の血を多く取ると、どす黒い顔になったり、色素が沈着したりして激しい瘀血症状を起こします。乳製品による瘀血は顔色は悪く、寒がりとなります。

桂枝茯苓丸―のぼせ、頭重、頭痛、めまい、月経異常
桃核承気湯―便秘、のぼせ、冷え、鬱血症状
当帰芍薬散―蒼白く、冷え、疲労
温経湯―帯下、手掌煩熱、唇口乾燥
抵当湯―大便硬く、古い悪性瘀血
大黄蜃虫丸―慢性化した陳旧瘀血
当帰四逆湯ー手足冷たがり、脈微弱、しもやけなど
八味丸―老化阻止、腎虚


生命活動を引っ張る気―病気 https://mbp-japan.com/shizuoka/mutsugoro/column/2218052/
身体を潤ほす白い液体、水―水毒 https://mbp-japan.com/shizuoka/mutsugoro/column/2218154/

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