対話や五感を駆使して、その人に合ったオリジナルの漢方薬を調合（1/3）

漢方薬で、女性のQ O L（クオリティオブライフ）向上のお役立ち

漢方薬剤師として15年以上のキャリアを持ち、3000人以上の相談に応じてきた谷津吉美さん。ベテラン薬剤師からも「漢方のセンスが抜群」と太鼓判を押される谷津さんは、鍼灸マッサージ師として7年間の臨床経験があり、総合的な東洋医学のエキスパートとして内側と外側の両面から見つめることができる鋭い感性の持ち主です。
中でも得意としているのは女性特有の心身の悩み。特に同じ女性だから分かり合える、生理不順、生理痛、子宮内膜症、不妊症、更年期障害・・・生理なんか来なけばいいと思っている人が前向きに捉えられるようになってほしいと、谷津さんは願っています。
「生理とは、不要なものを体外に出す、女性だけが持つ自然のしくみです。そのしくみを上手に活かすことができれば、健康できれいな心身に近づいていけます。自分にとっては辛いものでしかない生理痛も、何か原因があって起こっています。漢方薬はその原因そのものにアプローチしていきます」と谷津さんは言います。
また、不妊や不育、片頭痛、ふらつき、めまい、さらに更年期の不快な症状も、突き詰めれば女性の生理が引き起こすもの。生理の不調は女性の一生に関わる問題と谷津さんは捉えています。「漢方薬は、女性の一生を手助けし、軽やかなものにくれるのです」
お客様に合わせてオリジナルの漢方薬を調合するため、谷津さんは第一に「見立て」を大切にします。問診では症状や体質などを聞き出すだけでなく、声の質や雰囲気も手がかりにします。女性同士なので話しやすく、ゆったりと包み込むような雰囲気の谷津さんは人をじっくり観察する「望診」でその人に合った薬を選び出してくれます。
　

＜次ページへ続く＞

【次ページ】畑から薬草づくりを研究する薬局

次のページへ