コラム
心の病気になるのは、甘えてるとか弱いからではありません
2016年3月30日 公開 / 2021年3月25日更新
心が不調になった時、誰かに助けを求めたいのに他人の目が気になって、クリニックやカウンセリングを受けるのをためらう方がいらっしゃいます。まだ心の病気を「弱いからだ」とか「甘えてるんだ」などという世間の偏見を気にしているのかも知れません。
でも、心の病気になる人は、本来まじめで責任感も強く、弱音を吐けないで頑張りすぎてしまう人が多いのです。
ストレスに対する受け取り方は人それぞれですが、同じような経験でもストレスを強く感じる人と、受け流して気にしなかったり、ストレスに強い考え方が出来る人もいます。
それぞれ受け取り方で違う事もありますが、人を取り巻く環境で大きく異なる場合も多いのです。
例えば、職場の環境でいじめやパワハラが常にあれば、次第に心は弱ってしまいます。仕事量も負担が多すぎれば疲労が蓄積されて心にも影響が出てきます。心が疲れれば体も疲れるし、体が疲れれば心も疲れます。
学校でもいじめや先生との信頼関係、家庭環境など様々なストレスが関係します。本人が精一杯努力しても、理解者がいないという(思い込みの場合も含みます)状況では、心が疲れてしまいます。
家庭環境も大きく影響します。家庭にいると会社の事や学校の事を本人が話してくれればわかりますが、たいていは無理をして何も言わない事が多く、知らずについ「仕事ばかりしないで育児も手伝って」「どこにも連れて行ってくれない」などと責めたり、学校で無理している事に気付かずに、成績の事や家での生活態度など「もっとしっかりしなさい」と、もっと頑張らせようとしてしまいます。外でも家庭でも緊張状態が続けば心は参ってしまいます。
心の病気になる人はそれだけ優しいし、無理をしてしまう場合が多いのです。
だからもし、心が疲れてしまったら、無理することをやめましょう。辛い気持ちを黙って聞いてくれる人がいたら話してみましょう。専門家の方がベストですが身近な人でもかまいません。とりあえず頑張りすぎをやめましょう。以前のように頑張れなくなった自分は弱いわけではありません。頑張った自分を認めてあげて一つ一つストレスを取り除くようにしてみてください。辛い時には誰かの手を借りてもいいのです。
辛いうつの予防法
物事の受け取り方を変えていくと、違う景色が見えてくる
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