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コラム
親族からの成年後見申立の相談 ☆成年後見No.13⑥☆
2016年7月19日 公開 / 2018年4月27日更新
親族から成年後見申立の費用は幾らですか?と尋ねられることがあります。
特に、電話でのお問い合わせや、資料も何も無い状態で尋ねられると、
何と言っていいのか、困ってしまいます。
きっと、
「裁判所のH.P.からダウンロードした申立書のひな形を、自分に代わって仕上げることの依頼。
そして、後見人候補者として自分を指定すれば、自分が選任される。」と思っての、費用はいくら?とのお尋ねでしょう。
成年後見の申立も、ひな形はありますが、ひとりひとり違うものです。
どんなことを考え、どんなことをするのか、説明させていただきます。
佐井事務所では、成年後見申立のご依頼を頂いたときには、
打合せをして、揃えていただく書類を説明していき、
同時に、今後、想定される法律問題や身上監護の問題などを検討していきます。
後見人に、自分がなるしかないと一大決心をして相談に来られた親族に、
大変失礼ながら、今、裁判所が、親族を選任したがらない理由・・・
~裁判所は、実際のところ良く分からないので、親族間のお金の管理の曖昧さを嫌い、
最悪の場合、横領事件などが発生すると困ると考える~ことをお話し、
さて、どうしようかと相談していきます。
本当に、失礼ですよね、ごめんなさい。
親族の、「後見人には自分がなるしかない!」という思いに、私は、できる限り応えたい。なんとか、そのお手伝いをしようと思っています。
なぜなら、その方がご本人のため。ご本人も望んでいるはず、そして、後見事務が充実すると思うからです。
どういう申立をするか。
私が重視するのは、ご本人と親族の相談者との関係性。
後見人候補者となろうと考えている方の適性や、
仕事の有無、職場の状況、仕事を継続するためのサポートは必要かどうか。
場合によっては、ご本人の資産形成の状況などを伺って、
申立時に、親族を単独で後見人候補者とするか、支援や援助をする監督人を付けるか、
あるいは専門職後見人と複数の後見人候補者を立てるか、
複数の場合、それぞれに全ての権限を持たせるか、
あるいは身上監護を親族に、財産管理を専門職にと権限分掌の定めを求めるかを検討していきます。
それまでも、しっかりと本人を守って来ている親族であれば、
ご本人にとっても、引き続き、お世話になりたいと望んでおられるだろうと思います。
そんな場合には、親族が、親族後見人として選任されるように資料を集めたり、
申立書においても、裁判所の面談の場においても、
十分後見人として適正な職務を行えるということを伝えることに力を入れます。
親族が後見人となることで、本人らしい暮らしや財産の使い方が期待できること、
専門職との関わり方は、濃淡があって、複数後見人もあれば監督人もあるでしょう。
専門職と共同して後見業務を行えば、親族は、権限をもって引き続き関与することができるので、
財産を預けてしまって、以後、どうなっているのかさっぱり分からないという事態を回避することもできます。
そんな相談を経て、どういう後見の申立をするかを検討していきます。
裁判所のホームページには、ひな形がありますが、埋め込み式回答用紙の様に、
機械的に記入していくだけでは、申立人にとって、思わぬ結果になってしまいかねません。
http://mbp-japan.com/osaka/sai-shihou/column/19919/
費用をお尋ねいただく前に、是非、ご相談下さい。
そして、後見人が選任された後、どうなるのか。
何が変わるのか、今後、どうしていかなければならないか等のお話も交えながら、
私も、どの位の費用がかかるか、お伝えさせていただきたいと思います。
司法書士佐井惠子
私たちは、笑顔の和を広げます。
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