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文科省「用字用語の表記例」から③ 漢字と仮名の使い分け

2017年6月16日 公開 / 2017年6月19日更新

テーマ:公用文用語

コラムカテゴリ:法律関連

文科省の平成23年3月31日付「用字用語の表記例」には、次の語について、漢字で書く場合と仮名で書く場合があることが示されています。

併せて     用例:「併せて支給する」
あわせて・・・接続詞の場合

言う      用例:「お世辞を言う」
いう      用例:「Aさんという人」

いただく    用例:「見ていただく」

係る〈かかる〉   用例:標記に係る・・・」
関わる       用例:「命に関わる」
かかわらず    (×拘わらず)


下さい      用例:「資料を下さい」
ください     用例:「話してください」

来る       用例:「人が来る」
くる       用例:「寒くなってくる」

更に      用例:「更に検討する」
さらに・・・(接)

従う      用例:「法律に従う」
したがって・・・(接)

度〈たび〉 用例:「度重なる依頼」
一たび  一度(×)

付ける    用例:「身に付ける」
つける    用例:「駆けつける」
着ける    用例:「衣服を身に着ける」

出来    用例:「出来がよい」
できる 出来る(×)

通して 「~を通して」
通り     用例:「青葉通り」
とおり    用例:「次のとおり」

時     用例:「時の流れ」
とき    用例:「困ったときには」

共に    用例:「父と共に行く」
ともに   用例:「技能を高めるとともに」

程     用例:「程なく」
~ほど   用例:「1時間ほど」

見る    用例:「絵を見る」
みる    用例:「試してみる」

最も   最も:「最も高い山」
もっとも   用例:「もっともな御意見」

良い    用例:「成績が良い」
善い    用例:「善い行い」
よい    用例:「連絡してよい」

なお、その違いやルールについては、拙著「公用文と法令に学ぶ漢字と仮名使い分けの法則~漢字は歌舞伎役者、仮名は黒子」(山陽新聞社発行)で解説しています。

この記事を書いたプロ

菊池捷男

法律相談で悩み解決に導くプロ

菊池捷男(弁護士法人菊池綜合法律事務所)

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