企業経営と危機管理 17 労働環境調査委員会設置規程(案)
マニュアルとは、手引き書をいう。会社が、顧客からの苦情・無法な要求、社内トラブル(セクハラ・アカハラ・労働問題)や第三者とのトラブル、さらには自然災害等の、好もしからざる事態(いわば危機)に直面したとき、迷わず、慌てず、迅速かつ的確に行動しうるよう、危機の内容ごとに、それに対する対処方法を、書いた手引き書をいうのである。
手引き書作成の利点は、危機が到来したときに、実務に精通した者は言うに及ばず、そうでない者も、熟練者も非熟練者も、時期を逃さず、対処できる点にあるが、欠点もある。それは、想定外の事態に遭遇したときに、対処できないこと、その場合は、想定外の事態の出来(しゅったい)を迎えて、マニュアルどおりにすることが、マニュアルがないときの対処よりも、悪い結果を招来することがあることである。
昨日のコラムの例でも明らかである。