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芝原晶子

工業系・技術系企業の海外向け事業を支える英語翻訳者

芝原晶子(しばはらあきこ) / 通訳・翻訳

AST Translation Service

コラム

通訳のお仕事の種類①アテンド通訳

2017年6月12日 公開 / 2018年2月27日更新

テーマ:通訳

コラムカテゴリ:くらし

コラムキーワード: おもてなし サービスおもてなし 講座

通訳のお仕事は大きく分けて3種類あります。

皆さんがよくご存知なのは、テレビのニュースや記者会見、大きな国際会議、皇室や王室の方々から首相や政府高官の方々のお側に付いて、スピーカーの言葉をほぼ同時に通訳する「同時通訳」。

講演会やセミナー、社内会議、展示会、または商談に同行して、スピーカーが内容を細切れで話して、それを通訳する「逐次(ちくじ)通訳」。もちろん、お客様のご要望によって「同時通訳」の場合もあります。

そして、海外から来日した方を空港までお迎えに行き、目的地までお側に付いて同行したり、車の手配をしたり、複数の会議に出席される方に同行した場合は、お食事の手配をしたり、最後はホテルまでお送りする「アテンド通訳」。
このアテンド通訳は、通訳のお仕事の入門編と言われています。

通訳の種類によって、それぞれ必要なスキルが異なります。
共通して必要なスキルは、外国語だけではなく【日本語の語学力】です。
他には【日本と海外のビジネスマナー】も身に付けなければなりません。
単に「外国語ができる」というだけでは、本当の意味での「通訳」は務まりません。
これらのスキルを身に付けるために、仕事がない時も通訳者は日々勉強しています。

さて、アテンド通訳ですが、「アテンド=接待する」という意味だけあり、こちらはかなり高いコミュニケーションスキル、一般常識や時事問題など幅広い知識、そしておもてなし精神が必要になります。
移動がスムーズにできるように配慮すること、移動中の車内での会話、好みのお食事の用意等、専門用語を知らなくてもできる通訳のお仕事です。
それ故に「入門編」と言われていますが、私は「知的肉体労働」だと思っています。
移動にすべて同行し、すべて滞りなく移動するよう手配するのは、体力と神経を大変消耗するからです。

私も外資系企業の秘書をしていた時にアテンド通訳をしましたが、一番大変で苦労しました。しかし、吸収することが一番多いのもアテンド通訳です。実際にやってみると非常に楽しいです。なにより、世界中で活躍しているビジネスパーソンとお会いできる、滅多にないチャンス!そう思うと、とても貴重な経験をさせていただけますね。

この記事を書いたプロ

芝原晶子

工業系・技術系企業の海外向け事業を支える英語翻訳者

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