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変わる!1間半間口の長屋リフォーム

2020年3月12日 公開 / 2020年3月13日更新

テーマ:長屋リフォーム

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラムキーワード: 浴室 リフォームリノベーション工事中古物件 リノベーション

間口が1軒半しかない長屋住宅のリフォームは各設備やお部屋の配置組みが難しいところです。
例えばお風呂。
40年以上前の間口の狭い長屋のお風呂は半間の浴槽が入った在来風呂でした。


1間半の間口の家に半間の浴槽+洗い場となると脱衣所や洗面所がない間取りになっていました。
しかし現代の暮らしにあったリフォームを望むなら、せめて1216サイズのお風呂に、脱衣所で服を脱いで洗濯機に入れてお風呂に入りたいものです。


1216サイズのユニットバス。

脱衣所には洗濯機パン。
欲を言えば洗面台を併設したいです。

また、間口の狭い家の特徴として通し間取りが特徴的です。所謂うなぎの寝床。


やはり現代の暮らしに合わせるとキッチンも合わせたLDKの確保も重要事項に挙げられます。

キッチンの向こうにはリビングダイニングを配置。

一間半の間口そのままのリビングを確保できました。

こちらは2階の様子。



クローゼットを設けて多目的に使える洋室に。

こちらの2階は使用目的を考え通し間取りのままで使用。
2階を独立した居室を配置することも可能です。

もう一つ、1間半の間口の家で配置を考えなければならない部位が階段です。

急な階段で奥行方向に伸びた直階段、間取りが制限される、通し間取りにせざるおえないのはこの階段のためといっても過言ではありません。

廻り階段をうまく配置することによって緩やかな、そして制限されない間取りづくりが可能になります。

築古の長屋をリフォームするにあたって構造面の問題も状況に応じて補強することも重要です。
傷んだ柱や土台などの補強に加え、基礎の補強も重要です。

古い住宅の床下は土のままで現代の住宅のようにベタ基礎は施されていません。
基礎は建物躯体の土台の下にある布基礎だけです。

この床下に防湿シートとワイヤーメッシュを敷いてそのワイヤーメッシュと布基礎をアンカーで繋ぎます。

生コンを床下一杯に打つとベタ基礎の完成です。
これがベストな構造補強のひとつです。

また長屋特有の共有壁(薄壁)による防音対策も長屋リフォームのひとつの特徴です。

完全な防音とまでは行かないですが、隣宅の生活音というのは気になるものです。

相応の対策として遮音シートを貼り、プラスターボードで壁下地を起す方法である程度の生活音が遮断されます。

今回リフォームした1間半間口の家の外観です。

古いタイル貼りのお家です。
やはりリフォームし、快適に暮らすためには外観にもこだわりたいものです。

タイルの上から、金属サイディングをツートンで仕上げました。

1間半間口の住宅は現代の暮らしを考えると不便の多い、住みにくい住宅です。
しかしリフォームによって、暮らしやく快適な生活をを確保することができるのです。

連棟長屋で空いた隣家を買って2軒を1軒にするリフォーム
古家の床下にベタ基礎を打って既存の布基礎とジョイントして構造
可能です!柱を抜いて広いLDKを造るには、新たな梁を加える構
びっくり!1間半間口の長屋に無理なく1216サイズのユニット

この記事を書いたプロ

舘慶仁

古家再生・長屋リフォームの専門家

舘慶仁(リフォームワーク)

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