大切にしたいもの 不変
大切にしたいもの 人生
中国の古い言葉に「蓋棺事定」があります。棺(ひつぎ)を蓋(おお)いて事(こと)定(さだ)まる。つまりは、人は亡くなった後ではじめて、その真価が定まる。というものですので、それまでの間は、真価が定まる前の、そして、真価の評価の対象になる人生です。
その人生をいかに生きるか?は、本人とっても、家族にとっても、地域にとっても、日本にとっても、いな世界にとっても、重要な関わりが生ずる可能性のあるチャンスです。
その人生をいかに生きるかについて、シェークスピアは「全世界は一つの舞台である。そしてすべての人は、男も女も役者である。各自に出演の場があり、退場の場がある。その出演と退場は、一生の間に幼年期、壮年期など七つの時代から成る。」と語っているように、人は、それぞれ置かれた七つの時代それぞれにあって、それぞれ違った役者としての役を演じるのです。
それらを演じきった後は、太陽が、一日の務めを終えその姿を西の山の端に沈めるときに、山の稜線に沿って広い範囲にかけて、まばゆいばかりの光を放つように、人も、美しく温かい光を放ち、多くの人に、楽しくもあり有益でもあった思い出と教訓と希望を持たせて、鬼籍に入るのです。
一度しかない人生。
思いの丈を言葉にし、行動し、役者を演じきれるチャンスでもある人生は、大切にしたいと思います。



