コラム
大切にしたいもの いたわり
2014年3月25日
離婚事件が跡を絶ちません。
新婚直後の離婚があり,婚姻10年前後の離婚があり,20年前後の離婚があり,子育ての終わった熟年離婚があり,はては,80才を過ぎての離婚まである,という始末です。
この離婚の大きな原因の1つに,“言葉の荒れ”“言葉の暴力”があるように思います。
夫が妻を責める言葉,妻が夫を責める言葉。
それが日常の言葉になっていくときは,もう破綻しかありません。
人は,簡単に怒り,簡単に責める。
ここには,感情でしか思考のできない幼児性が見られます。
「責めることはできて労ることの出来ないのが人間の悲しさ」と,山岡荘八は言います。
この人間の悲しさは,意識的に,知恵と理性と人間としての成熟で乗り越えねばなりません。
その知恵を言葉にするのです。
それは,労り(いたわり)の言葉です。
責めたいと思ったとき,まず労りの言葉を使ってみるのです。
「お前には,苦労をかけているなあ。」でも,「今日は疲れただろう。」でも,「ご苦労さん!」でも,何でもいいんです。
それが,日常の言葉に出てくると,人は変わります。
おそらく離婚が急減に減っていくような気がします。
今日も,熟年を過ぎた人からの離婚相談を受けました。
意識し,努力し,相手をいたわる言葉かけが求められる人でした。
関連するコラム
- 大切にしたいもの 15 貞潔 2012-05-10
- 大切にしたいもの 善言 2016-04-11
- 大切にしたいもの 5 責めない心 2012-04-24
- 大切にしたいもの 不変 2014-04-08
- 大切にしたいもの 16 許し(赦し) 2012-05-11
コラムのテーマ一覧
- 時々のメモ
- コーポレートガバナンス改革
- 企業法務の勘所
- 宅建業法
- 法令満作
- コラム50選
- コロナ禍と企業法務
- 菊池捷男のガバナー日記
- 令和時代の相続法
- 改正相続法の解説
- 相続(その他篇)
- 相続(遺言篇)
- 相続(相続税篇)
- 相続(相続放棄篇)
- 相続(遺産分割篇)
- 相続(遺留分篇)
- 会社法講義
- イラストによる相続法
- 菊池と後藤の会社法
- 会社関係法
- 相続判例法理
- 事業の承継
- 不動産法(売買編まとめ)
- 不動産法(賃貸借編)
- マンション
- 債権法改正と契約実務
- 諺にして学ぶ法
- その他
- 遺言執行者の権限の明確化
- 公用文用語
- 法令用語
- 危機管理
- 大切にしたいもの
- 歴史と偉人と言葉
- 契約書
- 民法雑学
- 民法と税法
- 商取引
- 地方行政
- 建築
- 労働
- 離婚
- 著作権
- 不動産
- 交通事故
- 相続相談
カテゴリから記事を探す
菊池捷男プロへの
お問い合わせ
マイベストプロを見た
と言うとスムーズです
勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。