公用文用語 もと(「下」と「元」と「基」)の使い分け
(1)漢字使用の間違い例 「輩出」と「選出」
ガバナーを「選出」したのか、ガバナーを「輩出」したのか?
選出は、特定の人物を選び出すこと。
輩出は、わんさと生まれ出てくること。
「輩」の文字に着目されたし。
「輩」には、一人や二人、三人や五人にあらず。また、一回こっきりでもない。数多く、何回も、とのニュアンスある言葉だ。
菊池氏をガバナーに選出したは、うれしい。
しかし、菊池氏をガバナーに輩出したでは、悲しくなる。
(2)漢字の読みの間違いを指摘
「下」を「か」と読む漢字と、「げ」と読む漢字
上下は「げ」だが、上下両院は「か」
「げ」と読む漢字には、下卑ている、下郎、下男など、そう呼ばれる者を低めた扱いが感じられる。
一方、「か」と読む漢字には、下方修正、下僚、部下など、その対象となる者などを低めてはない。
また、「げ」と「か」では、音声の響きも違う。
人をして、安易に「げ」扱いするなかれ