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2020/7/3 ロータリーの歴史を概観

2020年7月3日 公開 / 2020年7月4日更新

テーマ:菊池捷男のガバナー日記

コラムカテゴリ:法律関連

2020/07/03 ロータリーの歴史を概観
ロータリークラブは、1905年アメリカのシカゴで弁護士をしていたポール・ハリスが、仲間数人と作ったクラブである。
仲間は、一業種からは一人しか選ばず、ロータリークラブの目的は親睦であった。
しかしやがて、ロータリークラブは、一業種一人主義により同業者のいないクラブになったことから、各会員が職業を通じて助け合う相互扶助の関係なり、会員間の実利を伴う性格を帯びるに至った。
そしてその後、アーサー・F・シェルドンがロータリークラブに入会するや、ロータリークラブを、仲間内の利益のためだけに利用するようでは、永続しない。永続させるためには、ロータリークラブに、奉仕の理念を導入する必要があると提唱し、「無我の奉仕」(その後「超我の奉仕 “Service Above Self”」と名称を変更:第一標語という)と「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる “One Profits Most Who Serves Best” 」(第二標語)をつくって、ロータリークラブに奉仕の理念を導入するに至った。
かくて、それ以後、ロータリークラブとは、「親睦を通じて奉仕の心をはぐくむ場」と評しうるクラブになった。
そして、21世紀の今日に至るや、とくに2016年と2019年に開かれた規定審議会(国際ロータリーの立法機関)で、奉仕が、極めて大きい目的の団体になった。
それは、少なくとも、次の四点に見られるところである。
その一は、それまで国際ロータリー(RI)の構成員はロータリークラブだけだったのが、ロータアクトクラブも加えたこと。
その二は、ロータリークラブの会員資格は、職業人・専門職だったのが、奉仕するだけの人も加えたこと。
その三は、RIの事務総長を新しくRIのCEOにしたことだ。これは、RI会長では、任期1年制なので、巨大な奉仕団体になったロータリーを、組織的・機能的に運営するのは困難とされたことによる。
その四は、制度を変えたというものではなく、事実としてだが、近年、ロータリアンの数は、先進国で減少し、発展途上国で大きく増加してきたことである。発展途上国でロータリアンが増えていることは、ロータリーがする奉仕の対象国に多くのロータリークラブが生まれてきたということを意味し、ロータリーの奉仕をしやすくする効果がある。
以上は、私が、国際協議会から帰った後で、学んだ知識であり、それを披露するだけで、ガバナー年度三日目の日記とする。

この記事を書いたプロ

菊池捷男

法律相談で悩み解決に導くプロ

菊池捷男(弁護士法人菊池綜合法律事務所)

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