コラム
2021/02/20 “歓楽の後に哀寂多し”にはならないよう
2021年2月22日 公開 / 2021年2月24日更新
2021/02/20 “歓楽の後に哀寂多し”にはならないよう
本日付けの山陽新聞「実感なき株高」によれば、日経平均株価(225種225銘柄)は、2020年1年間で3787円(16%)上昇したが、値上がりしたのは77銘柄のみ。148銘柄は下落したとのことだ。
となると、225銘柄に関してのことだが、年間で値上がりしたのは、全体の1/3強でしかないのに、一方では下落した銘柄数は、全体2/3弱にもなっている。
これらの数字を見て、株価は年間16%の値上がりがあったと言って喜ぶのが正しいのか、日経平均株価採用銘柄の2/3
は値下がりしていると言って悲観するのが正しいのか?
同じ新聞記事に引用された東京証券取引所などの株式分布状況を見ると、直近の19年末で、外国人投資家の保有比率は29.6%に達したが、逆に、国内の個人投資家の保有率は、長期低落傾向が進み、19年末の保有率は19.5%と過去最低を記録したようだ。
ここから推して、リスクをとる機関投資家や一発狙いの投機家は、過去の投資尺度に拘泥することなく目先の値上がりを主導しその中で利を得るが、リスクをとれない個人投資家は昔ながらの投資尺度を尺度として、結果として値上がりしない株式に投資を続けるという二面性が見られるのではないかと、要らぬ想像をしてみたりする。
そう考えると、経済的に余裕の少ない個人投資家には、見かけだけの値上がり率の高さだけを信じて投資をなし、“歓楽の後に哀寂多し”にならないことだけは祈りたい
関連するコラム
- 2020/09/24 平田RC公式訪問記 2020-09-25
- 2021/01/22 2021年を占う 11 事業売却も活発になる 2021-01-22
- 2020/07/10 識字率の向上が必要なのは、日本人も同じだ 2020-07-10
- 2021/05/21 新著予告8 第二章多様性論(2)の続きとして書きたいこと 2021-05-21
- 2020/10/17 ④帰国後の梅吉が、三井銀行に入社するまで 2020-10-17
コラムのテーマ一覧
- 時々のメモ
- コーポレートガバナンス改革
- 企業法務の勘所
- 宅建業法
- 法令満作
- コラム50選
- コロナ禍と企業法務
- 菊池捷男のガバナー日記
- 令和時代の相続法
- 改正相続法の解説
- 相続(その他篇)
- 相続(遺言篇)
- 相続(相続税篇)
- 相続(相続放棄篇)
- 相続(遺産分割篇)
- 相続(遺留分篇)
- 会社法講義
- イラストによる相続法
- 菊池と後藤の会社法
- 会社関係法
- 相続判例法理
- 事業の承継
- 不動産法(売買編まとめ)
- 不動産法(賃貸借編)
- マンション
- 債権法改正と契約実務
- 諺にして学ぶ法
- その他
- 遺言執行者の権限の明確化
- 公用文用語
- 法令用語
- 危機管理
- 大切にしたいもの
- 歴史と偉人と言葉
- 契約書
- 民法雑学
- 民法と税法
- 商取引
- 地方行政
- 建築
- 労働
- 離婚
- 著作権
- 不動産
- 交通事故
- 相続相談
カテゴリから記事を探す
菊池捷男プロへの
お問い合わせ
マイベストプロを見た
と言うとスムーズです
勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。