コラム
課徴金制度の総点検7
2019年4月26日
少額取引の場合
菊池:
年間取引額が少額の場合でも、優越的地位の濫用の問題が生じることがあるのかい?
後藤:
年間取引額がいかに小額であっても、優越的地位の濫用の問題は生じるよ。しかし、独禁法は、課徴金が100万円に満たない場合は、課徴金を課すことができないことになっている(独禁法20条の6)。ということは、計算上は、特定の1納入事業者との間の直近3年間の取引合計額が1億円未満であれば、事実上課徴金は課されないことになる。
しかし、企業は、独禁法には一切違反しないという高い姿勢を持ちたいものなので、取引額が少額であっても、優越的乱用にはならないような経営を志すべきだろうなあ。
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