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独禁法でいう課徴金算定の基礎となる売上額の意味

2018年1月12日

テーマ:会社関係法

コラムカテゴリ:法律関連

1 完成品の売上げの中に含まれる、取引相手方から購入した部品の購入原価も含まれる
 公正取引委員会平成29年3月29日審決は、「課徴金算定の基礎となる売上額に該当するのは,違反行為者が実行期間中に違反行為の対象商品の範ちゅうに属する商品を引き渡して得た対価の額」であると判示し、独禁法違反の対象商品が完成品であり、完成品の中には完成品の買主から購入した部品の購入代金相当額が含まれていても、これらは控除されることなく、その部品の購入価格を含んだ「被審人が上記違反行為の実行期間中に本件完成品を引き渡して得た対価の額が売上額となる。」と判示しています。

2 消費税を含む金額
 公取委は、消費税額を加えた売上額を基準に課徴金額を出していますが、東京高裁判決(平成9年8月6日判決)はその方法は違法ではないと判示しています。

この記事を書いたプロ

菊池捷男

法律相談で悩み解決に導くプロ

菊池捷男(弁護士法人菊池綜合法律事務所)

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