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建築請負契約における瑕疵認定の基準を定めた裁判例

2017年4月14日

テーマ:建築

コラムカテゴリ:法律関連

仙台地裁平成23年1月13日判決は、
請負契約における「瑕疵」とは,

“ 完成された仕事が契約で定められた内容を満たさず,目的物について,使用価値若しくは交換価値を減少させるような欠点があるか,又は当事者間であらかじめ定められた性質を欠いているなど,不完全な点があること ” 

をいうと判断しています。
そして、以下の3つの場合には瑕疵があると判断すべきであると述べています。

①最低限度の性能について定めた建築基準法令(国土交通省告示,日本工業規格,日本建築学会の標準工事使用者(JASS)等を含む。)に違反する場合
②そのような違反がなくても建物が客観的に見て通常有すべき最低限度の性能を備えていない場合
③建築物の建築工事実施のために必要な図面及び仕様書からなる設計図書と合致しない工事が行われた場合 (ただし、不一致がごく軽微であり,目的物の価値,機能及び美観などに影響を与えず,注文者の意思に反することもないといえるような特別の事情がある場合は除く。)

この記事を書いたプロ

菊池捷男

法律相談で悩み解決に導くプロ

菊池捷男(弁護士法人菊池綜合法律事務所)

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