弁護士の心得 専門に特化しながら、専門外から謙虚に学ぶべし
この言葉は、小説「モンテクリスト伯」を書いたアレキサンドル・デュマが、作中の人物ファリア神父の口を通して、語った言葉です。
ファリア神父は、エドモン・ダンテスから事実を聞き出し、これにデュマのいう哲学という光を当て、論理をもって考えた結果、エドモン・ダンテス(モンテクリスト伯)を無実の罪で14年間も岩窟牢に送り込んだ犯人を言い当てるのですが、ファリア神父がダンテスから事実を聞き出すときに語った言葉が、「順序はあらゆる問題の鍵である。」という言葉だったのです。
ここでいう「順序」とは、過去に起こった事実を時系列に並べてみるということです。
弁護士は、事実は何か?を常に追求する職業ですが、事実関係が複雑に入り組んでいて、真相は藪の中、と思えるような事件でも、その事件の中に生じた事実を、時系列に並べ、眺めてみると、意外な発見をするものです。
順序はあらゆる問題の鍵である、という言葉は、特に弁護士には、銘記しておくべき言葉だと思います。