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公用文用語 18 ぐんしゅう ・ ご

菊池捷男

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テーマ:公用文用語

1,ぐんしゅう(群衆・群集)
①群衆
意味:1か所に集まった多くの人々のこと
例 :群衆を扇動する。数万の群衆。
参考:「衆」は大勢の人の意味
類語:衆目の一致するところ・衆人環視の中・若衆

②群集
意味:大勢の人・物が1か所に集まること
例 :やじ馬が群集する。オートレース会場に車が群集する。群集心理

③群衆心理か群集心理か?
「ぐんしゅうしんり」が、群衆共通の心理という意味ならば「群衆心理」ですが、この言葉は,群集の中で生まれる特殊な心理(理性や判断力が低下して他の意見に付和雷同していく心理)の意味でつかわれますので,「群集心理」が正しい用語になります。
我が国の国語辞典では、かつては「群衆心理」が採用されていた時期もあったようですが、現在の辞書のほとんどは,「群集心理」を採用している、とされています。


2,ご(「御」か「ご」か?)

①「公用文における漢字使用等について」1 (2)ウに示されていること
それは、「次の接頭語は,その接頭語が付く語を漢字で書く場合は,原則として,漢字で書き,その接頭語が付く語を仮名で書く場合は,原則として,仮名で書く。例 御案内(御+案内) 御挨拶(御+挨拶) ごもっとも(ご+もっとも)」です。

② 用語の使い分け
したがって、公用文では、「ご」の次に続く用語が漢字の場合は漢字の「御」を、平仮名の場合は平仮名の「ご」を書くことになります。

③ 新聞用語
「新用字用語辞典」(日本放送出版協会)には「御は原則として、かな書きとするが、後に漢字が続くときは、漢字で書いてもよい。」と書かれていますので、公用文とは違った扱いをしていることが分かります。
 ただ、新聞用語であっても、「御所」や「御陵」などそれを除いては一語にならない語や「ギョ」と読む場合は、漢字で書く、とされています。

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