公用文用語 もと(「下」と「元」と「基」)の使い分け
1,き(機・器)
① 機と器の使い分け
「機」は,機械という言葉があるように,細かい,複雑な仕掛けや,からくりのあるものを意味し,「器」は,単純な原理からなるものを意味します。
電話機は「機」で,受話器が「器」なのも,その違いからとされ,
「計算器」は,単純な機器,「計算機」は複雑な構造のものになります。
また,園芸用の小型なものは「噴霧器」で,本格的なものが「噴霧機」だとされています。
例1:機械。機密。機運。危機。動機。電算機。
例2:器物。器官。大器。
2,きく(聞く・聴く・訊く)
① 聞く
意味:耳から入ってくること
例 :風聞・外聞・伝聞・前代未聞
➁ 聴く
意味:きく者の意思で耳に入れること
例 :聴取・傾聴に値する・聴講する・盗聴・傍聴
③ 訊く
意味:尋ねること。問うこと
例 :理由を訊く・道を訊く・彼の都合を訊いてみる
3,きく(効く・利く)
① 効く
意味:効果があること
例 :薬が効く。説教が効く。暖房が効く。
➁利く
意味:思うとおりに動くこと
例 :体が利く・無理が利く・機転が利く・無駄口を利く