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建築 20 下請会社の従業員がした不法行為で、元請会社に責任が生ずる場合

2013年2月16日

テーマ:建築

コラムカテゴリ:法律関連

最高裁昭和37.12.14判決は、元請負人甲が下請負人乙に対し工事上の指図をしもしくはその監督のもとに工事を施行させている場合に、下請負人の従業員丙が交通事故を起こしたときに、元請人に損害賠償義務が発生するのは、甲が丙に対し直接間接に指揮監督関係が及んでいる場合に限るとして、この件では、甲の責任を否定しました。

最高裁昭和45.2.12判決も、最高裁昭和37.12.14判決を引用して、下請会社の従業員がした不法行為について元請会社が責任を負う場合を、元請人が下請人の従業員に対し直接間接に指揮監督関係が及んでいる場合に限るとしましたが、この件では、元請人の社員が工事の責任者として現場に詰めて、下請負人の工事施行を指揮監督させていたばかりでなく、下請会社の従業員に対しても直接指揮監督をしていた関係を認め、元請人に損害賠償責任を認めました。

この記事を書いたプロ

菊池捷男

法律相談で悩み解決に導くプロ

菊池捷男(弁護士法人菊池綜合法律事務所)

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